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FC岐阜トップチームはどこまで成長したのか。チームづくりの進度を探ると、来季をイメージ出来るだけの積み上げが見えてくる【シーズン総括】

 

最終節を前に契約更新が決定した上野優作監督。撮影:後藤勝

 FC岐阜トップチームが2023シーズンの全日程を終えた。天皇杯は新潟医療福祉大学と清水エスパルスを破り、3回戦に進出。今シーズンルヴァンカップ王者のアビスパ福岡と延長戦にもつれ込む激闘の末、惜しくも敗れた。J3リーグは20チーム中の8位。全38試合で勝点54に到達した。

 まず結果だけに着目すると、リーグ戦とはまったく異なるメンバーでJ2上位に勝ち、J1上位と90分間では同点の試合に出来た天皇杯2試合が目を引く。この大会の清水戦、福岡戦はカテゴリーが上の相手に対して引くことなくいつもの戦い方、めざすスタイルで立ち向かい、ボールを保持して攻めていったもので、内容も高く評価出来る。リーグ戦のメンバーだけでなくチーム全体に岐阜がめざすスタイルが浸透していることが明らかになった2試合だった。

◆世界を見据えて戦いたいと思っていた

 リーグ戦に関して言えば、20チーム中の8位はチーム数が少なかった頃の6位とほぼ同様の立ち位置で、上位1/3の尻尾に食らいついたという順位になっている。来季も同様の体制を継続するべきと判断されるだけの積み上げをしたうえで、上位1/3という、過去の成績から考えてこのチームが持つポテンシャルを損なわない結果を残したことは、J2昇格の目標こそ達成出来なかったものの、前進を証明するひとつの指標となる。失点数は35で、この少なさは32の奈良クラブに次ぐリーグ2位の数字だ。試合数を失点数が下回り、1試合あたりの失点数は0.92。3失点の試合は1試合しかなく、安定した試合運びをしていたことがわかる。

 ただし、1位の愛媛FCは岐阜より失点が13多いかわりに、得点も岐阜より15多い。この愛媛のように、得点を増やしながらも得失点のバランスがとれた結果にしていくことが来季には求められる。

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