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【エルゴラッソ寺田弘幸記者コラム】野津田岳人が今、胸の中にあるものを語ってくれた

川村拓夢の負傷交代というピンチを、野津田岳人が救ってくれた。

 1点リードしていて1人多い状況。背番号7の今季二度目の出場はそんな有利な状況だったが、だからこそ魔が差すことがある。

ミヒャエル・スキッベ監督も「もしちょっと運が足りなければ、引き分けで終わってもおかしくなかった」とコメントしているように、とても危うい試合展開だったが、1-0から2-0にして試合を終えられた。それは野津田がしっかりと試合を締めてくれたからだった。

 町田戦が終わって湘南戦を迎えるまでの準備期間に、野津田は今の自分が置かれている状況を語ってくれた。だから試合後に勝利に貢献した野津田に話を聞こうと思っていたし、「おめでとう」とも伝えたかったけど、野津田はミックスゾーンを足早に通り過ぎていく。彼の中では胸を張ってチームに貢献したとは言えなかったんだろう。

 4月5日、チームの全体練習が終わると野津田は1人でFKの練習を始めた。彼が黙々とキックの感触を確かめているところを見るのは久しぶりだなと思って見ていると、林卓人GKコーチがゴールへ歩み寄り、グローブを付けてゴールマウスを守り始めた。

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