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【SIGMACLUBNEWS】ブラジリアンたちへの期待

6日に続いて7日のトレーニングでも、レアンドロ・ペレイラは豪快な右足シュートを叩き込んだ。ボールが揺れる強烈な弾道は生きているかのような動きを見せてポストに当たり、ネットを揺らす。ストライカーとしての誇りを、トレーニングで見せ付けた。

ここ最近の彼は、自身が持つ力を発揮しきっていたとはいえない。誰よりも高いシュート能力を持ちながら、ゴールネットを揺らせない試合が続いた。それはそれで仕方がないのだが、例えば前からの守備やボールを収めて周りを使うこと、連動性など加入当初はできなくても頑張ろうとしていたことが、少しなおざりになっていた感があった。むしろ、そういう努力があったからこそ、彼のシュート能力が生きていたのだが、今は自分自身が「点をとらなきゃ」と意識が強くなり過ぎたのか、ゴールばかりに気持ちが向かっている。

ストライカーには、ある程度の「エゴ」というか「自分が」という気持ちが必要だ。GKとストライカーは、責任をとるポジション。シュートを打つという行為は、そこまでボールを運んできた仲間の努力を「ゴール」という成果に仕上げることに等しく、だからこそ「自分がやらなきゃ誰がやる」という強い気持ちが必要だ。たとえば森島司や東俊希ら若きアタッカーたちには、その気持ちを強く、求めたい。しかし、それが強過ぎても、チームとしてはバランスを欠く。Jリーグの守備は、徹底して相手に「やらせない」ことを主眼にしているわけで、昨年は抜群の破壊力を見せ付けたジョー(名古屋)が今季は6得点と沈んでしまった例を見ても、そう簡単に結果を出せやしない。だからこそ、守備でリズムをつくったり、周りとの関係性を深めることも重要になってくる。

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