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【2018紫熊の戦士】東俊希/ぼくの失敗

東俊希は痛恨のミスを犯してしまった。ホームのリーグ戦で初めての先発となった大分戦でのことだ。

30分、川辺駿が強烈なミドルを叩く。GK高木駿が弾いたボールを拾ってマイナスのパスをスペースに送った。しかし、そこに誰も走っていない。森島司がもっとも近くにいたが、パスの方向は東に向かっていた。ところが若者が触るよりも前に、大分DF三竿雄斗がクリアしてしまったのだ。

何が痛恨だったといって、東がずっと止まっていたし、歩いていたということだ。実はドウグラス・ヴィエイラが反応した時、クリアすることになる三竿は東ではなく、ボールを見ていた。つまり、24番がビビッドに反応してスプリントすれば、間違いなく三竿よりも先にボールに触れていた。GKの戻りも遅れていたし、シュートに持ち込めば80%以上の確率でゴールできた。そうなれば、この試合の結果は大きく変わっていたはずである。

「このシーンのことは、ずっと考えていました」

東は悔しそうに言葉を発する。

(残り 2222文字/全文: 2681文字)

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