【編集者ハック】iPadPro12.9インチは編集者の必須ツール②/最高の校正ツール
iPadProがめざましい活躍を見せる仕事の1つに、校正作業がある。
僕が編集者になった時は、まず入稿時に原稿を整理する仕事がまずあって、アナログの原稿用紙とレイアウト用紙に写真の指定を行って入稿。ゲラ(版下と呼ばれる文字組のコビー)をあげてももらって、写真の入っていない文字の修正を指示するのと共に、写真のトリミングを行って製版入稿、その後にあがってきた色校正を確認して校了という作業日程になっていた。それがやがて、文字の入稿がデジタルデータが入ったフロッピーディスクを入稿するようになり、イラストレータやクオーク・エクスプレスで文字と写真を組んだデジタルレイアウトと写真を同時に入稿するようになり、さらにPDFをつくってのオンライン入稿が一般的になった。かつては印刷会社の営業マンが校正紙(ゲラや色校正)を事務所に運んできてくれたのだが、今は印刷会社に入稿する時は完全原稿(校了され直しがない状態の原稿)が基本となり、校正はデザイナーや編集者がレイアウトをつくった段階で行うのが当然となっている。
つまり、かつては
入稿→印刷会社→ゲラ・色校正→校了
こういう流れだったのが今のSIGMACLUBでは、こうなっている。
PDF作成→入稿→印刷会社→コンセンサス(色見本)→校正→校了→印刷会社
この流れを踏まえた上で、面倒だけどやらないといけない重要な工程が「校正」だ。SIGMACLUBではこの行程でミスが多発していて読者やクラブにも迷惑をかけ、何度か刷り直しという事態に追いこまれたこともある。だから今はそういうことが起きないように、編集部から外部の校正者2名に依頼、プラス編集部で何度も校正をかけている。また印刷会社の担当者も最終チェックには参加していただき、何度か水際で救われたこともある。オフィシャルマガジンということでクラブチェックもお願いしているのだが、ここでも重大なミスを拾っていただいた。本当に感謝している。
ここで大切になるのは、校正をしっかりとまとめることだ。せっかく何重もの校正をかけていても、それを一つにまとめて整理しないと、ミスを放置したままになりかねない。そこで活躍するのが、iPadProだ。
今や校正は全て、PDFでのチェックになる。スケジュールの関係でWordファイルでお願いすることもあるが、それにしてもやりとりは全てオンラインになる。
メールで戻してもらったPDFの束をどうするか。
ここからは、僕のやり方になる。
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