【コラム】意地とプライドをかけたバトル、『東四国クラシコ』
■徳島はやはり力がある。うちとしては組織でチームとして全員でしっかりと戦いたい（讃岐・北野誠監督）
だが、『東四国クラシコ』にかける思いは讃岐の監督・選手にとっても同じだ。讃岐の北野誠監督は「徳島はやはり力がある。うちとしては組織でチームとして全員でしっかりと戦いたい」と一歩も譲る気はない。今季からキャプテンを務め、堅守を支えるGK清水健太も「昨年の徳島戦では勝てていません。やっぱり悔しさというか、残念さが残っています。サポーターも特別な試合だと思ってくれていますし、勝てる戦いをしたいと思っています」、副キャプテンの岡村和哉も「昨年は負け越しています。本当にしょうもない試合はできないですし、色んなものを背負って戦わなければいけない。そして、東四国クラシコだけじゃなくて、徳島と愛媛の両方に2勝したい。J1の経験がある、プレーオフの経験があるとかじゃなくて、ダービーになったら讃岐は強い。ここぞというところで強さを見せられるチームだと印象を与えたい。四国最強は讃岐ということを証明したいです」と意気込む。
■選手同士もいつも以上に意地とプライドがぶつかり合う
昨季まで水戸でともにプレーしていた岩尾憲（徳島）と馬場賢治（讃岐）のマッチアップにも注目！
そして、今季から加入した両チームの選手にとっても、『東四国クラシコ』という温度は伝わり始めている。
その中でも昨季まで水戸でともにプレーしていた岩尾憲（徳島）と馬場賢治（讃岐）のバトルは見どころの1つだ。岩尾は「（馬場について）一言で言えば頼りになる選手でしたし、ボールをあずけておけば結果を残してくれる選手でした。今季の讃岐戦を見ても、どこからチャンスができているかというのは一目瞭然です。他にもいい選手はいますが、パスに関しての存在は特に大きいですし、いかにそこをやらせないことが大事だと思います」、馬場は「（岩尾について）今のＪ２のボランチで相当いい選手だと思いますし、一緒にやっていた時も自分へのパスはあいつからが一番多かったです。守備でも気の利く守備ができます。嫌な取られ方はしたくないですし、そこからいいパスも出せる選手です。仕事をさせないように、リズムをつかませないように守備をすることが大事だと思います」と両者ともにお互いをリスペクトしながら、仕事をさせてはいけない選手として名前を挙げた。
長島裕明監督、石井秀典は清水（讃岐）とともに山形で戦かった仲間。対戦相手として相まみえることとなる。
その他にも、両チームには共通点のある選手は多い。長島裕明監督、石井秀典は清水（讃岐）とともに山形で戦い、石井は讃岐の中盤の核である永田亮太ともチームメイトだった。佐藤晃大、内田裕斗はG大阪で讃岐の守備の要のエブソンとともに、藤原広太朗は立命館大学で讃岐のSB武田有祐、ユーティリティープレイヤー藤田浩平、前線をかく乱するFW森川裕基とともにプレーしてきた。
佐藤晃大、内田裕斗はG大阪で讃岐の守備の要・エブソンと元チームメイト。
隣接する徳島県と香川県のチーム同士の戦いということだけではなく、選手同士もいつも以上に意地とプライドがぶつかり合う一戦になることは言うまでもない。だからこそ、見る価値がある。だからこそ、応援・サポートする理由がある。
その日、四国で最も熱い90分間のバトルを見逃すわけにはいかない。
徳島ヴォルティス × カマタマーレ讃岐
3/26（土）（13:00キックオフ＠Pikaraスタジアム）
※試合開催情報はカマタマーレ讃岐公式サイトでご確認ください。
reported by 柏原敏
