無料記事 ”ネガティブもポジティブも起こること全てACLに出場するからこそ”「ヴァンフォーレ甲府軍、初のACLに向けオーストラリア・メルボルンに到着」【練習場から】

日本チーム(VF甲府軍)が到着前のターミナルで天皇杯優勝グッズのフラッグを掲げてみる。昨季の素晴らしい快挙あってのACL初出場。徳島の監督に就任した吉田達磨前監督や大宮でJ2残留のために厳しい戦いに向き合っている浦上仁騎や石川俊輝に敬意と感謝の気持を持って初戦のメルボルン・シティFC戦を戦いたい。
メルボルン空港にチームよりも数時間早く着いたので、ジェットスター航空の第4ターミナルからカンタス航空の国内線(チームは国際線から乗り換える)が到着する第1ターミナルに移動して到着を待った。甲府駅であずさに乗ってから新宿駅、成田空港、ゴールドコースト空港を経由してメルボルン空港に到着するまでほぼ24時間なのでオジサンも疲れる、チームも疲れる。チームはLCCではなく、フルサービスキャリア(FSC)のカンタス航空なので、機内でコーラやオレンジジュースを買うたび「5ドルです」なんて言われることも、映画やドラマを観ようととすると「有料コンテンツ」的な文字を見ることもないけれど、エコノミークラスなので疲れるのは同じ。
空港で何人かの選手と短く話すと、「(機内で)寝られなかった」と何人もの選手が言っていたし、196cmのGKのマイケル・ウッドは「長かった…」的なことを言っていたが、長くて狭かったんだと思う。篠田善之監督に聞いた話では、J1リーグで優勝争いを毎年義務付けられるようなクラブはACLに出場するとアウエーは全員ビジネスクラスに乗せることは無理でも10人とかはビジネスクラス移動もあるそうだ。また、今回、甲府は何もかも初めてで現場だけでなく、フロントも総出で対応している感じだが、100個を超えるバック、コンテナを運び入れるだけでも超大変。
オーストラリアは検疫がもの凄く厳しく、スポーツのチームがプロ・アマ問わずにシューズや道具に土や芝生が付いた状態で持ち込もうとすると大問題になるそうだ。主務の鶴田好樹は日本で選手のスパイクなどを預かったときに、土と芝生を徹底的に落としてからパッキングしている。甲府は情熱があっても他のJ1クラブと比べると予算もマンパワーも少ないので100個を超えるバッグ、コンテナを運び入れるときに選手も協力していた。これもJ1のクラブだと選手に疲労をさせないためにーー選手は先にホテルに移動してーースタッフがやるそうだ。ただ、篠田監督は違いを嫌がる感じではなく、「これもACLなんですけどね」と笑っていた。メルボルン・シティFCとの初戦が甲府のホーム開催なら、冬のオーストラリアから残暑厳しい日本での試合で甲府が有利だったと思うが、今回は逆。篠田監督は「ウチの選手は走れると思いますよ」と話しており、移動で溜まった乳酸を現地での調整でうまく抜いて少しでもいいコンディションで20日の試合に臨みたい。
(松尾ジュン)

メルボルンに着いてからの食事で一番美味しかったのは空港でチーム待ちの間に食べたベトナム料理の”バインミー”。帰りも食べたいけれど、早朝フライトなので絶対に店は開いてない…食べたのはT2だったのでターミナルも違う。このレシピを持ち帰ってスタグルの店を出したい…。

ゴールドコースト空港でのトランジットでは機体後部からも乗客を乗せていて、日本よりダイナミック。