「攻守でちょっとの運を味方に付け、超ロングシュートというスーパーゴールで勝ち点3以上のエネルギーを得た山形戦」【2021明治安田生命J2リーグ第32節 甲府2-0山形 レビュー】
2021年10月2日 甲府2-0山形(14:03K.O/JITリサイクルインク スタジアム/入場者数3,918 人(新型コロナウィルス感染予防対策のため、制限付き。入場者上限10000人以下、または、収容率50%以下での試合開催)/天候 晴 弱風/気温 29.6℃/湿度 30%/全面良芝)
得点者 50’宮崎純真(甲府) 76’鳥海芳樹(甲府)
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”超ロングシュート”という言葉が今も気持ちいい。何度もシュートシーンの動画を見返したし、中継のカメラマンや技術スタッフも素晴らしく、引きの映像、アップの映像、後ろからの映像と気分よく楽しませてくれた鳥海芳樹のゴールシーン。後ろからの映像では山形のGK・ビクトルが打たれた瞬間は焦ってなかったのが、”あれっ、あれっ、ヤバい、ヤバい、ヤバ~い”という感じになって、後ろ向きに倒れるところが――気の毒だけど――なんとも微笑ましい。
山形戦はDAZNだけでなく、YBSテレビの地上波でも生中継があって――フリーの女子アナウンサーが多くいるセント・フォース所属の――増嶋竜也さんの解説も心地よかったし、局面の解説を理解するために巻き戻してシーンを確認して言葉と映像を重ねて楽しめた。地上波は山梨ローカルだから甲府贔屓というか、甲府中心の実況・解説なのでDAZNの小椋祥平さんの解説とは違う味を出せるし、ボランチの小椋さんとDFの増嶋さんの視点の違いも両方の中継を見返して楽しめた。それに党勢拡大じゃないが、テレビがあれば誰でも観ることができる地上波で生中継があり、その試合を勝ち、更にエンターテインメント性があるゴールを魅せることができたことはタイミングもいい。”テレビ離れ”という言葉をよく聞くが、地上波のテレビ放送はメディアの王様(YouTube等をあまり観ない当社比)で影響力は絶大だと思う。山形戦をたまたま観て、”次もホームみたいだから行ってみるか”となった人が一人でも多ければ素晴らしい。
京都と磐田が同じ節に負ける”ダブル”はならなかったが、京都が0-2で長崎に敗れた第32節。その節に勝ったことは大きいが、前半は心配ばかりしていた。オフ明けの練習で伊藤彰監督や選手に話を聞き、DAZNとYBSで見返して印象は少し変わったけれど、スタジアムで感じたのは”前半に1~2点取られてもおかしくなかった”ということ。甲府のKOで始まり、新井涼平が入れたロングボールをワンタッチでド~ンと蹴り返されてそこからいきなりピンチ。甲府のディフェンスラインが後ろ向きに走らされるボールになってヴィニシウス・アラウージョが右から左に入れたボールを荒木翔がヘディングでクリアも小さく、戻ってきた宮崎純真が拾うもシンプルなプレーをせずに持ったことで囲まれて奪われてしまった。シュートを打たれるところまではいかなかったが、ピリピリして見ていたからそこの判断が気になった。
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