山梨フットボール

「局面を摘み出すとちょっとだけ運を引き寄せた勝利でもあったが堂々の3連勝。運に見放されても勝つチームへ。対応の幅を広げ、クオリティを上げて前進中」【2021明治安田生命J2リーグ第30節 甲府1-0大宮 レビュー】

3試合連続で同じ先発で臨んだ大宮戦。コンディション的には徐々に厳しくなっている選手もいるが、ミラクル昇格を信じる気持ちが活力になっている。

2021年9月18日 甲府1-0大宮(18:03K.O/JITリサイクルインク スタジアム/入場者数3,008 人(新型コロナウィルス感染予防対策のため、制限付き。入場者上限5000人以下、または、収容率50%以下での試合開催)/天候 雨 弱風/気温 23.7℃/湿度 90%/全面良芝)

得点者 57’ウィリアン・リラ(甲府)
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格圏に5ポイント差に迫る4連勝で東京五輪によるリーグ戦の中断に入り、中断明けは4戦勝ち無しの2分2敗で昇格圏とは11ポイント差に開いた。そして、京都戦(3-0○)、群馬戦(3-0○)、大宮戦(1-0○)の3連勝でいい気分も、中断明け4試合のツケを払い始めたばかりで2ポイント縮めて9ポイント差で残り12試合。J1ミラクル昇格を本気で信じて進むには、ホッと一息つけるような状況ではないけれど、複数得点は取れなくても大宮に無失点で勝ったことは”よし!”と小さくガッツポーズをする価値ある素晴らしい一戦だった。この小さなガッツポーズを一戦ごと積み上げた先に何が見えてくるのかは誰にも分からないが、大きなガッツポーズができる日が来ることを信じて”次が大事”と、進みたい。

藤彰監督就任後は対大宮戦は4勝1分という素晴らしい成績だったが、漠然と”今回も勝てるだろう”と思えるような立ち位置ではない試合前。今のJ2リーグでは一つ勝つのが難しいというか、”負けたら終わり”くらいの覚悟で一戦必勝で戦って結果を得るのは運を味方に付けることも必要だし、運に見放されても勝つくらいの凄さも必要。今節は”運に見放されても勝った”という内容の試合ではないけれど、高い集中力を持って臨めた。立ち上がりに山田陸と黒川淳史の大宮アカデミー時代の後輩と先輩がバチバチやり合い、”伊藤監督が予想した通りだなぁ”と思って見ていた。

雨の中でも3000人を超えるファン・サポーターがJITリサイクルインク スタジアムでパワーを送り、いい雰囲気を作ってくれた。

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