山梨フットボール

「次節A松本戦から始まる3連戦で先発のチャンスを勝ち取るために鳥海芳樹はドリブルを磨き、課題に向き合う」【練習場から】

特徴的な瞳を持つ鳥海芳樹。「目の中に”向日葵が咲いている”って言われるんです」と笑う。虹彩がグリーン交じりのヘーゼルで”向日葵”のように見える。ドリブル同様に魅力的な個性。ただ、湘南育ちなのに太陽を浴びるのは――日焼けしてすぐに肌がベロベロになるから――苦手らしい。

「3人位に囲まれて潰されるシーンが多いですが、パスやスルーパスで逃げたり、躱すことができるようになることが自分のドリブルの課題」(鳥海芳樹)

――次節のA松本戦からは3連戦(A松本、H相模原、A琉球)が始まり、1週間空いて再び3連戦(H金沢、A山形、H東京V)と、ここまでチャンスが少ない選手は掴もうと気持ちがより入っていると思います。北九州戦の翌日(4月11日)のTM(vsJ3藤枝、45×2、0-0)で鳥海選手が意識したことは?

前日の北九州戦(1-1△)で途中出場して決定機を外したので得点にこだわりました。

――藤枝戦は後半の終盤にGKと1対1の場面もありましたが決められなかった。ここ最近はリーグ戦でもチームとしてGKとの1対1が決まりません。1対1のドツボにハマっている感じもありますが、藤枝戦ではどんなことを考えながらプレーしていましたか?

GKを動かして股を狙おうと思ったらスライディングされてしまいました…。こういうところが自分の課題だと思います。

――北九州戦では三平和司選手からのスルーパスを受けて”もうちょっとで決定機”という場面がありましたが、あの時はどんなことを考えていましたか?

サンペイ(三平)さんが呼んでいたので来るのは分かっていて、映像を見返せばファーストタッチでトゥーキックでも打てたと思いました。それまでのTMではGKを抜いて得点を決めていたので、そのいいイメージのまま抜きにいったら触られてしまいました。微調整をしたいです。

――鳥海選手はここまで5試合に途中出場してプレー時間は59分です。次節の松本戦から始まる連戦では先発を狙いますよね?

先発出場は狙っていて、いつ言われてもいいように準備をして自信をつけておきたいです。

――一定の自信は持っているように感じますが、自身ではどういう気持ちですか?

凄く自信を持っていた時期から比べると持ててないです。ドリブルで抜けているところについての自信はありますけど、シュートやターンについてはもっと練習して自信をつけたいです。

――ドリブルはTMでも練習でもガンガン勝負に行きますね。

自分の特徴でもあるので抜けても抜けなくてもチャレンジし続けます。

――ドリブルが武器だと自覚し、手応えを得たのはいつごろからですか?

高校(桐光学園高)2年生くらいのころ、”ドリブルが好きだなぁ”と思い始めて、大学(桐蔭横浜大)に入ってから”もっとドリブルをやった方がいい”と言われるようになって、自分の特徴だと確信できました。

鳥海芳樹がドリブルをするとこういう場面になることは少なくない。見ていて清々しいが、周りの選手はなかなかサポートが難しくもある。ここからマイボールとして繋げることで決定機が多くなるはずで、考え方や判断や連携のところでプラスαが見えてくるようになれば凄いことになりそう。もちろん、このまま抜き切ることも求めたい。伊藤彰監督は鳥海について、「全部きれいにやろうとするところはある。ゴチャゴチャした時に捻じ込むところが+αであればいいと思う。(ゴール前では)足を振るというよりもゴールにパスをするような感覚が重要になると思う。(決定機という)選択肢を作り出すことはチームで出来るが、最後(ゴールを決める)の質は自分で上げていくしかない」と話す。

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