山梨フットボール

「今季最後の上位対決は微妙な感情になる引き分けも、来季に向けた自信と期待と成長課題を得た勝ち点1」【2020明治安田生命J2リーグ第41節 長崎1-1甲府 レビュー】


2020年12月16日 長崎1-1甲府(19:03K.O/トランスコスモススタジアム長崎/入場者数 4,300人(新型コロナウィルス感染予防対策のため、入場可能数の50%以下等の制限付き)/天候 晴のち曇り 弱風/気温 5.6℃/湿度 62%)

得点者24’カイオ・セザール(長崎) 67’中村亮太朗(甲府)
△△△◯●◯◯△△△◯△◯●●◯◯◯△△△△△●●◯◯●◯△◯◯◯㊡△△△◯●◯●△

田への移籍が有力という噂だったピーター・ウタカが京都に残留するニュースには驚いたけれど、続投確実かと勝手に思っていた長崎の手倉森誠監督が――自身は”解任”と発言したとニッカンスポーツのサイトに書いてあった――退任することも驚き。ジャパネットは非上場だけど一流の大企業の経営陣の判断は結果に対して徹底しているんだなぁと…想像した。2019年度の営業収益が甲府より約10億円以上多い約26億円の長崎は、2024年に新スタジアムが完成予定。それに向けてJ1での――ジャパネットの企業価値に比例する――躍進計画があるんだと思うし、2020年度の予算規模は昨季よりも大きくなっていると予想するが、終盤になってそういうクラブに対して25歳以下の選手を6人先発させてもしっかり戦えたことは今季のターンオーバーで成長、成熟できた成果。

ートップ・ワンシャドーの可変に注目した立ち上がりはシャドーの野澤英之までボールが入っていて「やろうとすることは見えた」(伊藤彰監督)内容。野澤自身は「なかなか上手く収められず、もう少しできたと思う。悔しい」と話したが、見た目としては”野澤のところでミスがあった”と感じたが、伊藤監督はそこまで完璧なことは望んでおらず、”やろうとしたことが見えた”ことが来季に繋がる。それに、新しいことをやって急に中央から崩せて決定機を作れるならそれ以前からやっていて、もっと勝てていたはずなので、選手の成長やチームの進化には時間は必要だと考えるのが現実的だし――惜しくて、悔しくて、ガッカリした試合もあったけれど――今季はそこまでの進化を評価して称えたい。

水曜日の長崎にも甲府サポーターは参上。彼ら、彼女らの情熱と愛とバイタリティは凄い。

トランス コスモス スタジアムで気になった凄いバナー。傍目には…物心両面で物凄く応援されていただけに、昇格を果たせなかったことで厳しい決断となったのか…。

崎はビクトル・イバルボのケガを公表していなかったが公然の秘密みたいなものでエジカル・ジュニオとの同時先発はないと思っていたが、予想以上に脅威だったのがボランチのカイオ・セザール。昨季の夏、川崎Fからレンタル加入した時はフィットしていない印象だったけれど、2年目の今季は完全フィット。契約はまだ残っているようで川崎Fが完全移籍を許さない理由が分かるような存在感。ボランチの山田陸は「カイオは、ヤバかった。強くて、ヤバい」と振り返る。スタンドの記者席から見るとそこまで分からないので”(山田)陸、なんとか奪ってキープできんのかなぁ”なんて思っていたけど、彼がそう思うんだから相当な圧力やスピードや技術があったんだと思う。セザールのキープ力が高く、長崎のポゼッションが前半続いていたし、昇格のために”勝つしかない”長崎のファン・サポーターはキックオフからずっと手拍子で気持ちを伝えていた。

(残り 2635文字/全文: 4148文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ