山梨フットボール

「昇格の可能性消滅後の試合でJ2・甲府のダブルデビュー戦のGK小泉勇人を起用して勝利」

【2020明治安田生命J2リーグ第34節 愛媛0-2甲府 レビュー】
2020年12月日 愛媛0-2甲府(13:03K.O/ニンジニアスタジアム/入場者数 603人(新型コロナウィルス感染予防対策のため、入場可能数の50%以下等の制限付き)/天候 晴 無風/気温 18.0℃/湿度 25%)

得点者10’ドゥドゥ(甲府) 16’中山陸(甲府)
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ゥドゥの先制ゴール、中山陸の追加点で2-0で勝った中止・延期の第34節アウエー愛媛戦。しかし、この試合はJ2リーグデビュー戦、甲府での初の公式戦出場となったGK小泉勇人の試合だったような気がする。

12月9日水曜日の愛媛戦は平日にもかかわらず13時キックオフのデーゲーム。この日はJ3今治のホームゲームもあり、愛媛県内でJリーグ2試合が平日デーゲームで行われた。今治のホームスタジアムは照明がないのでナイトゲームはできないが、ニンジニアスタジアムは照明があるものの同日の夜に隣の体育館でBリーグB2愛媛の試合が予定されていたために、J2愛媛が遠慮して同じ時間帯を避けたのではないかと推測する地元記者もいた。観客数は603人と少なかったものの、現地参戦組をはじめとする甲府のファン・サポーターにとって昇格の可能性消滅後でもしっかり戦えるチームを見て来季への期待が膨らむ内容・結果だったのではないだろうか。

こ最近の伊藤彰監督の話ぶりでは来季も甲府で監督をする意欲が高いことを感じるし、クラブとの話し合いで気持ちの整理が進んでいる様子(個人の感想です)。契約満了になる選手に対する申し訳ない気持ちがオファーに対して”イエス”と言い難い感情になったのではないかと想像するが、クラブの財政面に対する理解もあるので来期も続きをやってくれる確立は以前よりも可能性は高いと感じている(当社比)。

小泉勇人(後列中央)、今津佑太(後列左)、荒木翔(前列左)、太田修介(前列中央)の同じ年4人(95年組)が初めて同時にピッチに立った愛媛戦。試合前の写真撮影でJ2・甲府のダブルデビュー戦の小泉を真ん中に置くのが甲府の選手たちのやさしさ。

媛戦を含めた残り試合を”テーマを持って戦う”と話している伊藤監督。愛媛戦から最後の岡山戦まで共通のテーマとして「アタッキングサードの中央の崩しを積極的に取り組んでほしい」と話していたが、先制点は山本英臣の柔らかい浮き球のロングボールから。ドゥドゥがDFにマークされていたから”簡単には裏を取れないかなぁ”と思っていたが、ファーストタッチでスッとトラップして、寄せてきたDFがボールに触る一瞬前にループシュートを打って見せた。ドゥドゥは「トラップに集中。GK(の位置)は見えていた。ループシュートのチャンスがあった。CBよりも私は少し速くボールに触れた」と日本語で話した。

ガから復帰戦のドゥドゥを伊藤監督は45分限定くらいのつもりで起用していたが、10分で綺麗なループシュートで点を取ったことに安心したはず。山本のボールも素晴らしかったが、残り3試合に向けてドゥドゥがコンディションを上げて行けることはこのゴールである程度見えた。10点目を決めたドゥドゥは「15点が目標だったけれど、あと3試合、3点取りたい」と話す。

して、その6分後には長沼洋一が甲府の右サイドでボールを持っていたが前に詰まって、前に出ていたGKにバックパスをすると、中山が詰めていてそのプレッシャーもあったと思うがGKが処理をミスして中山が奪って楽々2点目を決めた。

媛のモチベーション維持が難しかったような試合だったが16分で2-0という展開は嬉しいけれど、1本のパスで裏を取ったゴールと相手のミスからのゴールでやや拍子抜け。同時に甲府が主導権を取っていて小泉がボールを触る場面が少なくてソワソワしているのではないかと心配もしていた。早めの時間にシュートを1本止めるなどしないと試合に入りにくいはずで、早い時間に山本が必要がないところで1本パスをつけていたので、”ボールを触らせたい”という意図があったと思う。

信玄公に見守られてプレーしている感じの小泉勇人。

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