山梨フットボール

「これもコロナ禍のあり得る試合。バタバタして結局はやれた試合も千葉のブロックを破れず、来季への課題を一つ見つけ出して目標設定は3位に下方修正」【2020明治安田生命J2リーグ第39節 千葉1-0甲府 レビュー】


2020年12月6日 千葉1-0甲府(14:03K.O/フクダ電子アリーナ/入場者数 2,693人(新型コロナウィルス感染予防対策のため、入場可能数の50%以下等の制限付き)/天候 晴 弱風/気温 13.8℃/湿度 48%)

得点者56’船山貴之(千葉)
△△△◯●◯◯△△△◯△◯●●◯◯◯△△△△△●●◯◯●◯△◯◯◯㊡△△△◯●

日亡くなったディエゴ・マラドーナ氏(享年60歳)への黙祷から始まった千葉戦。彼の”神の手”ゴールの映像がよく使われた1986年のメキシコWCの頃は――まだ生まれていなかったと言いたいところだけど、とっくに生まれていた。甲府の選手で生まれていたのは山本英臣とラファエルだけ――サッカーに興味がなくて生で見て興奮したという記憶も思い入れもなかった。今はマラドーナ氏どころか中田英寿氏のプレーを同時代に見たことがないプロ選手が増えていて、”時代はこうして進むんだなぁ”と思うし、”ずいぶん年を取ったなぁ”とも思うコロナ禍の年末。甲府は次のホーム・松本戦で”黙祷をやるんだろうか…”なんて考えながらピッチを見ているとコイントスに出ていったゲームキャプテンは金園英学。ワァオで千葉戦が始まった。

ちたいのは当然のことだが、金園にゴールを取らせたい、取ってほしいと強く思っていた千葉戦。しかし、その前に千葉に連続して新型コロナ陽性の選手が出たことで試合ができるかどうかの混乱があった。試合当日の朝は、”無理かなぁ”と思いつつフクアリに向かったが、関係者の話では”14時を止めて19時キックオフ”などの可能性もあったそうで、ホームの千葉には環境的な問題はなくてもアウエーの甲府はホテルをチェックアウトするから19時開催を想定するとホテル滞在時間延長などいろいろ手配することが多かったのではないかと想像する。千葉の立場なら中止にすれば”Jリーグの試合でコロナ感染が広まる”という最悪の事態を避けられるけれど、ホームのファン・サポーターは当然のこと、アウエー甲府のファン・サポーターは早い時間から移動を始めているから中止の影響は大きいし、”勝つしかない甲府”にとっては戦わずして勝ち点3を失う――結局試合に負けてそうなってしまったけど―――ことになるのでやってほしかった。

ロナ陽性の選手が出た場合、濃厚接触者の特定が鍵になるが、千葉の場合は甲府戦の前にアウエーで東京Vを戦っていて、特定作業に千葉県の保健所だけでなく、東京都の保健所も関わることになるので手間取ったみたい。結局は話し合って千葉県の保健所の判断で濃厚接触者なしとなったようだけど、選手の陽性が分かった前夜に、”試合開催の可否は濃厚接触者特定に時間が必要で、当日の判断になります”くらいの情報を公開するのが両クラブのファン・サポーターに対する誠意だと思った。

(残り 1614文字/全文: 2776文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ