山梨フットボール

「戦術的に戦えることは分かっているし、足りないものの根っこはそこにはない。8月に水曜日試合組が見せたような速くて強いアプローチなどの局面の強さを出し続け、選手が監督・コーチに勝利をプレゼントする試合になれば最高」【2020明治安田生命J2リーグ第26節 甲府対北九州 プレビュー】

2020明治安田生命J2リーグ第26節 甲府対北九州 甲府先発予想布陣。

2020年10月14日(水曜日) 甲府対北九州 (19:00 KICK OFF/山梨中銀スタジアム)

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うようにいかなければサッカーチームでも職場でも学校でも不満や深く悩む人が出てくるもの。福岡戦(0-2●)の前も練習の雰囲気が――目立って悪いわけではないけれど――いいとは思えなかったし、北九州戦前の雰囲気もいいとは思わない。みんな不満を言わず前向きに話してくれるけれど、誰のコメントからも心に響くものがなかった。全体練習が終わり、多くの選手の自主トレも終わりピッチからいなくなったころに――伊藤彰監督結は選手の自主トレの様子を観察したり、選手と個々に話したりしていたがーーピッチに寝転んで空を見ながら考え込んでいるように見えたことがあった。”納得できないセッションだったんだろうなぁ”と思って見ていた。かといって、練習中に声を荒げて納得がいかないところを指摘して締めることもしなかった。指摘するべきか、しないべきか、伊藤監督自身も選手経験が豊富なだけに悩んだ末に、後者を選んだのだと思う。結果が結果なので連勝中のチームみたいな雰囲気になるわけはないので特段指摘するようなことではないけれど、いつかはこういう雰囲気を乗り越えて勝利していく必要があり、それを今節”こそ”成し遂げたい。

合内容はいいのに勝てない”からここ2節は”試合内容は悪くないのに負ける”になっている。”じゃあ、どう打開するんですか?”となるけれど、簡単に分からないからみんな苦労するし個々にも悩む。そこで、”内容がいい”、”内容が悪くない”に原因があるのかもと考える。舞台がJ1で今の結果なら大健闘の結果だけど、J2リーグに置いては”甲府の戦力ならもうちょっとやれるでしょ?”となる。伊藤監督はブレることなく内容を含めた精度を高めることを継続する。細かく状況に分ければ、ゴール前の攻防、セットプレー、スローインと重点的に高めることは出来るけれど、連戦の中ではコンディショニングが中心になるので徹底することは難しい。常にクールダウングループがいるから全員で練習できることも連戦中はほとんどない。

ピッチに張り巡らされた白と黄色のテープが戦術浸透のための工夫。たまに選手が引っ掛かることもあるけれど、理解しやすいと思う。ただ、複雑すぎる規制があるゲームは現状では少し選手の頭と心にはしんどいのかもしれない。今節は、ブレることなく選手を導く伊藤彰監督に選手から勝利をプレゼントしてほしい。

6対6や8対8のゲーム形式の中で色々求めることになるが、ただゲームをやるわけではなく、ピッチをテープを使ってエリア分けをして、狙いを強調する。例えば、サイドの選手のみがプレーできるエリアを作ってサイドアタックを強調することもあるし、エリアごとにタッチ数を制限してテンポの速い攻撃を促すこともある。また、ボールタッチ数を最初は制限してイメージを持たせ、最後はフリータッチにして実戦形式の中に落とし込むなど、伊藤監督やスタッフは口でも伝えるが状況を制限して狙いを意識できるように落とし込む。

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