山梨フットボール

「悔しい91分の失点も3連戦の偶数ターンオーバー・ゲームとしての進化は見せた引き分け」【2020明治安田生命J2リーグ第8節 水戸2-2甲府 レビュー】

今年もガルパンは水戸を応援するみたい。

2020年7月29日 水戸2-2甲府(19:03K.O/ケーズデンキスタジアム水戸/入場者数978人(新型コロナ感染予防対策制限付き)/天候 曇 弱風/気温 21.9℃/湿度 70%)

得点者 24’太田修介(甲府) 27’アレフ・ピットブル(水戸) 28’松田力(甲府) 90’+1山口一真(水戸)

△△△〇●○○△

型コロナ対策下では不便も多いがいろいろなことも起こるもので、いつもなら聞こえてこない声が聞こえてくる。ケーズデンキスタジアムは山梨中銀スタジアムとは違って試合中に録音したサポーターの声を流さないからピッチの声はよく聞こえてきたが、普段ならまず聞こえてこない声も聞こえた。どのチームもスタンドに用意されるスタッフ席からコーチがベンチのコーチに上から見た並びやオーガナイズの変化などについて助言を無線で行うのだが、スタジアムが静かなので少し離れたところに座った内田一夫コーチが無線で話す声がよく聞こえて”しまった”。

の中に出回っていた水戸の先発予想が4バックだったのに対して、実際は3バックで3-5-2。「やはり3バックのようです。ンドカ(ボニフェイス)が真ん中で~」なんて感じで内田コーチが話していて、”練習では水戸が4バックを想定していたけど、メンバー表を見て3バックと見ていたのかなぁ”と聞き耳を立てながら試合を見ていた。ただ、通路を挟んで隣のブロックでは水戸のベンチ外の選手が試合を見ていて――甲府はベンチ外の選手はコロナ対策で自宅でDAZNで試合を見るのが基本――”丸聞こえだろうな”と心配もした。

ケーズデンキスタジアムは電気自動車用の急速充電気があるのに、Wi-Fiはなかった…ケーズデンキなのに…。

京V戦(2-4●)のリベンジでもある2回目の3連戦の水戸戦は偶数ターンオーバー・ゲーム。右WBで先発した来季加入する関口正大(法政大4年、新潟明訓高OB)のプレーだけでなく、ボランチの中村亮太朗、山田陸のコンビ、荒木翔、太田修介、中塩大貴らリーグ戦の経験が少ない選手が奮起するのを見るのを楽しみにしていた。

ち上がり、水戸はロングボールを蹴り込んで様子を見てきたが、水戸の秋葉忠宏監督は最初からベンチ前に出て細かくコーチングをしていたのに対して甲府の伊藤彰監督はベンチで座って試合を見ていて対照的。水戸のロングボールは効果薄で、甲府が2度目のCKのチャンスを得た8分頃には主導権は甲府という展開。ただ、ハーフナー・マイクのところにボールがあまり収まらず、松田も球離れを早くできずに流れの中では決定機会なき主導権という感じ。

イドの崩しでは練習で毎日やっているパスワークのイメージを発揮していたけれど、剥がす前のパスがズレてもうちょっとの熟成が必要な感じ。それでも守備ではボランチの強さやボール奪取力、キープ力が発揮されて主導権を保っていた。停滞するかなぁと思っていたが、24分に山本英臣の展開から荒木から太田に繋いだボールが際どくて相手とガチャッとするも太田がスライディングを上手くかわして中にドリブル。ミドルシュートには距離があったが、右足で打ったシュートが無回転となって相手GKの手前で落ちてゴールイン。”ワァオ、素晴らしい”と喜んだところで飲水タイム。

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