「長丁場覚悟の対新型コロナ戦の中で見えてきた7月のリーグ戦再開。伊藤彰監督に現状と過密日程の戦い方を聞く」【コラム&インタビュー】
「我々は3月の時点でリーグ戦の再開が7月、8月、9月にズレ込むことも想定、覚悟をしていた」
――5月10日にJ2新潟が翌11日から練習を一部再開することを発表するなど、新型コロナウィルスの感染者が増えていない県のクラブが徐々に練習を再開する流れが出てきました。山梨県も9日時点で6日連続で感染者がゼロと練習再開に向けた環境は醸成されつつあると感じますが、現状をどう捉えていますか?
このまま進むことができれば7月の半ば、12日がリーグ戦再開の最有力日ではないかと考えています。それに向けて(全体練習ができる期間として)6週間は必要になると思いますが、ウチはキャンプに行くお金はないし、2部練習ができる施設(公共の施設なので使用時間が限られている)もないので6週間では少し足りない。8週間はかかると思います。
5月14日に政府から今後の方針(特定警戒都道府県以外の34県の多くで緊急事態宣言が解除されて経済活動の段階的な再開)が発表されると思いますが、その後クラブとして(練習再開に繋げて)チームのコンディションを上げたい。それでも3密やコロナ対策は万全にやる必要がある。今はクラブとして練習を自粛しているので選手・スタッフが個々に対策を取っているが、(チームとして練習を再開する場合は)今以上に警戒態勢を引き上げないといけない。現場としてはチームをグループに分けて(時間差で)トレーニングをする必要があるし、佐久間(悟)GMにお願いをして行政機関と話し合ってもらい、もう1時間でも長くグラウンドを使えるようにすることも必要だと考えています。
――韮崎のグラウンド・クラブハウスは3密を避けるには一番適していますが、医大グラウンドは現時点では使える環境にはないのでしょうか?
使えるとは思いますが医大はドライブスルー方式のPCR検査を行っているので、今はそういうことが大事だと思います。韮崎はクラブハウスの1階と2階を使って選手の3密を避けることができますが、医大は(平屋のクラブハウスなので)一つのグループを5~6人に絞ってトレーニングを行う必要があると思います。
――今後、練習再開となってもチームとしてはこれまで同様に対策・警戒を怠ることはないし、一定の人数で練習を行う以上、それに対応した対策と警戒は必要ということですね。
練習を再開したとしてもそれは続けないといけない。3月にも話しましたが新型コロナとの戦いは長丁場ですから、収束に向かっても続ける必要があります。我々は3月の時点でリーグ戦の再開が7月、8月、9月にズレ込むことも想定、覚悟をしていました。ですから対策をしながら準備することにやり難さはありません。
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