「先発の曽根田穣が2ゴールを決めてリーグ戦4連勝締め。5位・プレーオフ進出を勝ち取った最終節」【2019明治安田生命J2リーグ第42節 甲府2-0琉球 レビュー】


ファン・サポーターが演出してくれたコレオグラフィーがスタジアムの雰囲気を高め、選手の背中も押した。

ファン・サポーター、ボランティアの有志が朝9時に集合してコレオグラフィーの準備を行った。計算された位置に約8000枚のカラーボードを置き、風で飛ばされないように丸めて椅子の下に挟むという手間のかかる作業の結果、美しいコレオグラフィーが出来上がった。
2019年11月24日 甲府2-0琉球(14:04K.O/山梨中銀スタジアム/入場者数11,352人/天候 晴 弱風/気温 23.0℃/湿度 61%)
得点者 45’+2曽根田穣(甲府) 74’曽根田穣(甲府)
△○○○△△○△●○△●●○○○△●○●●○●●△○○●○○●△△○○△●△〇○○○
「金園英学先生に頼る前に2ゴールを決め、琉球のアグレッシブさを抑えて無失点勝利」
消化試合にすることなくホームで迎えたリーグ最終節に11,352人のファン・サポーターが入り素晴らしいコレオグラフィーで演出。その前で曽根田穣が2ゴールを挙げて勝利し、プレーオフ進出を決めた素晴らしい試合だった。後期はプレーオフ圏外にいる期間が長かったがリーグ戦ラスト5は順位を9位→8位→7位→6位と1節ごとに順位を上げて最後は5位フィニッシュ。自動昇格は逃したものの希望と夢と可能性を持って最終節を終えてプレーオフに進むのはよかったと思えた。
立ち上がりにピーター・ウタカに決定機が訪れたのは岐阜戦(3-1○)と同じで、1分にアラーノからウタカへのパスが通りシュートはGKにセーブされたものの甲府の前線の力を最初に見せつけた。4分にはウタカが自陣の方を振り向いて”上げろ、上げろ“のジェスチャーで鼓舞するなど立ち上がりはポジティブでアグレッシブ。前線からの守備の意欲も高く、ラスト5の流れが甲府のスタンダードになっているのが心強かった。
ただ、琉球は自陣で相手のプレッシャーを剥がして繋ぐことは上手かった。立ち上がりは1回剥がしてからのパスを2本つなぐ前にミスが出ていたが、徐々に甲府のプレスがハメきれなくなり展開は甲府優勢からイーブンへ変わっていった。14分にはウタカがネットを揺らすもオフサイドでノーゴールという決定機を作ったが、17分にはクロスを琉球のワントップ上原慎也に頭でファーに流され“あわや”という場面を作られた。これからもこれまでも90分間完璧な守備をすることなんてできないけれど、対戦相手はクロスの対応とWBとストッパーの間が甲府のウィークだと分析して狙ってくるので研ぎ澄ましたいところ。それでもギリギリのシュートを甲府が決めて、相手が決め切れないのは今の甲府の勢いであり実力だと最近は思えるようになってきた。
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