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吉田達磨監督「勝てば(残留争いを一歩)抜け出せた一戦を落としたが、選手層が厚くなったと思います」【無料記事 2017年第31節 甲府2-3神戸 吉田達磨監督会見】

【2017年第31節 甲府2-3神戸 吉田達磨監督会見】

 

勝てば(残留争いを一歩)抜け出せた一戦を落としたが、選手層が厚くなったと思います

土砂降りの中…3試合続いての大雨の中での試合ですけど今日もチーム、地域(ファン・サポーター、ボランティア、行政、スポンサー)、クラブが一体となって戦うことはできたと思います。いつも僕らの青と赤のサポーターには感謝しきれない思いです。こういう雨の中で(試合の)準備をしてくれた人がいて、一週間(試合を)楽しみにしてくれていた人がいて、最後に僕たちが登場してハッピーで終わりたかったが逆転負けをして悔しいです。

土砂降りの中だけど試合は大味にならずに90分の攻防が続いたと思います。僕らの選手は神戸に対して前からボールを取りに行く、少しでもボールを奪いに行く姿勢を見せたし、カウンターでも奪われた後のことを考えるんじゃなくてまずは出て行くという姿勢を見せたと思います。その中で今年初のスタメンですが、黒木(聖仁)が起点になってリンスのゴールが生まれ、ロッカーから出て行くのが遅れて見られなかったが後半も高野(遼)のJリーグ初ゴールが生まれた。逆転負けの中にとてもポジティブな――負けて小さくなりますが――いいニュース、明るい話題が――負けましたけど――あったと思います。

2失点目はよくわからないゴールだったと思います。その他は右サイドからのクロスを3次元でハーフナー・マイクに合わせられた。1失点目は前半のそんなに崩されたものがなかったときの最初のフェイントに対する対応でサイドの寄せが甘くなった。3失点目の逆転ゴールに関しては左サイドでの守備ですね。その前に蹴らせないとか、(新井)涼平のセンターサークルの中でのタックルが決まるか決まらないかは大きいですけど、しっかりタックルに行けてこぼれたボールを右サイド、僕らの左サイドに展開されて、高野の後ろに小川慶治朗に入り込まれて――よくあることで――そのあとの左サイドでの2人の対応というところが僕らの持っているものではなかった。決めていた対応ではなく、一人が行って一人が埋めるではなく、(2人がそれぞれ)0,5人ずつ行ってやられた。

そういうところに勝負の負けのところを僕らが持たないといけなかったというものがあった。そのあとも最後の最後まで選手は攻める――攻めるしかないですから――姿勢を失わずにやってくれたし、畑尾(大翔)が入ったり、選手交代があった後の失点でしたけれど、河本明人もケガから手術をしての復帰ですが、決定的なチャンスと言っていいのか、決定機を外したと言っていいのか分からないですが、ゴール前のよさも見せました。今日、ケガで欠場だったけれど――朝に判断して休ませた――ドゥドゥが残り3戦帰ってきて、競争というよりも選手層が厚くなったと思います。

今日新潟が勝ったことで降格が決まらず持ち越しになって、今は僕らが(自力残留や新潟の残留降格を15位の甲府が)握っていますが最後どうなるかというものを直接対決で僕らが持つことになりました。流れや人生はそういうものかもしれませんし、リカバリーをしっかりして休んで頭を切り替えてその一戦に向けて気持ちも身体も戦術も整えていきたい。最後に、もう一度、この土砂降りの中、寒い中で応援していただいたことに感動していますし、これを結果に結び付けられなかった…。勝てば(残留争いを一歩)抜け出せた一戦を落としたが、しょげるのではなく次に向かってお返しできるように頑張ります。

――ドゥドゥがいない中での攻撃はイメージしたものが出せたと思われますか?

クロ(黒木)の良さがあって、FWで試合をするのは小学生や中学生以来だと思いますが、ドゥドゥにはない収めたりヘディングで競り勝ったり、周りの選手の勢いを殺さずプレーするのはドゥドゥにない良さですし、リンスも衛星的に動くプレーを得意とするのでドゥドゥとリンスのツートップで相手に与える脅威とは違った――ビックリするような脅威ではないですが――ジワジワとした攻撃は出してくれたと思います。

――綱渡りのような残り3試合を生き抜くために大事なことは?

一喜一憂せず、ブレることなく堂々と戦っていくことに尽きると思います。選手にもチームにもいろいろなプレッシャーが掛かる中で残留圏にいるので――私もあまり周りの結果を見ずにやっているので――とにかく自分たちがやってきたことや身に付けていることとか、とことんプレーにしに行く姿勢を無くさずに、しっかりと対策をしていく。その中でしっかりスカウティングをして勝つための準備をしていくしかない。

――ドゥドゥは大事を取ったということですか?

ケガとしては軽いというと変だけど、無理やりならできたかもしれないけれど、去年手術した膝と同じ左足なのでこのピッチコンディションやドゥドゥの踏ん張ってしまうプレースタイルを考慮して休みなさいと話をして、本人も納得してくれてそうしました。

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