【秋田vs徳島】吉田達磨監督記者会見コメント「いい結果ではなかったですが、見せたいい姿勢を選手達は忘れずに持ち続けて、来季こそはいい戦い、いいパフォーマンス、そして勝利を皆さんにお届けできるように」
■明治安田生命J2リーグ 第42節
11月12日(日)秋田 1-1 徳島(13:05KICK OFF/ソユスタ/3,375人)
得点者:48’オウンゴール(秋田)90+4’森海渡(徳島)
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〇吉田達磨監督
急に寒くなり、最終戦が秋田というアウェイの地でしたが、その中でも僕たちのサポーターの皆さんが駆けつけて声を出して、ずぶ濡れになりながら最後まで応援していただけたことには本当に感謝しかないです。
苦しいシーズンだったと思います。ホームでもアウェイでもなかなか勝利を届けられず、悲しかったり辛かったり苛立ったり、時には怒りだったり、そういった感情と共に走ってきたシーズンだったと思います。そういったサポーターの皆さんの前で一緒にシーズンを終えました。
試合としては、秋田さんの圧力もありました。シンプルな攻撃に苦しんだわけではありませんが、そういった展開になる事、前半は選手達のエネルギーが見えにくかったと思いますが、選手達は狙いを持って戦ってくれました。後半、早い時間帯にセットプレーから1点を取られてしまいましたが、その後リスクを負って攻めに転じた姿勢は、これまでなかなかお見せできなかった姿勢や勢いであり、質だったんじゃないかなと思います。ただ質という事に関して言えば、最後の質はさらに練度を上げていかなければいけない。練度を上げるためには、それを繰り返していく事が必要だと思います。そこに関して言えば、秋田さんが何年も積み上げてきたものには練度があって、僕たちにはそういった学びがあった試合だった思います。
ただ今日の選手のファイティングスピリット。ちょっとしたケガなどのアクシデントもあり交代カードが4枚しか切れませんでしたが、4人の選手達がそれぞれがパフォーマンスを見せてくれましたし勢いを出してくれました。残念ながら今シーズンは次の試合がありませんが、もし次の試合があれば、と思わせてくれるようなプレーぶりでした。ピッチに立った15人だけでなく、ベンチ入りの18人、引いては徳島にいるメンバー全員でこの勢いや質を作り上げられたことは、彼らの今後であったり、チームやクラブの今後につながってくるんじゃないかと思います。
いい結果ではなかったですが、見せたいい姿勢を選手達は忘れずに持ち続けて、来季こそはいい戦い、いいパフォーマンス、そして勝利を皆さんにお届けできるように頑張れたらと思います。
Q:残り11試合の段階で就任して勝点を積み上げてJ2残留に導きました。ご自身の評価を教えてください。
自分で自分自身の評価をする職業でも無いのでなかなか難しいところです。もっと勝てたと思いますし、よく勝てたとも思います。試合というのは必ずしもいいパフォーマンの時に勝つわけでもないし、パフォーマンスが悪かったから負けるわけでもないです。サッカーというスポーツの難しさを改めてこの徳島ヴォルティスで指揮を執らせていただいて感じています。評価というよりはサッカーって難しいし面白いなと、たくさんの学びがあったこの11試合でした。
Q:特に守備陣にケガ人が相次ぎ選手のやりくりが大変だったと思いますが?
タフな戦いになるという事はオファーの話をいただいて、いろいろなイメージをしていました。残りのカードを見た時に、タフな仕事になる事はわかり切っていました。そのポジションに選手がいないと考えるよりも、どうするかとか今の自分達にとって何がベストなのか、それはおそらく僕たちの大事な仕事というか思考の仕方だと思います。ただタフではありました。
Q:先ほど『来季はもっといい試合をしたい』ということでしたが、来季も導いてくれたらいいなと思いますが、オファーが来た場合は来季も徳島を率いてくれますか?
そこらへんは契約の事ですし、いろいろな方々の思いや契約事という中では、今ここでお答えすることは本当に難しいです。そう言っていただけるのは嬉しいですしありがたいですが、厳しい状況の中で僕にオファーをくれた事への大きな感謝もあります。選手達も短い期間だったのでコミュニケーションを取り切れなかった心残りというか、僕のスタイルとしての悔しさはありますが、来季についてはここでは何も言えることがないです。
Q:試合について聞かせてください。サイドを狙った意図は何度か見えましたが監督としてはいかがでしたか?
サイドに起点を作って突破してクロスを入れたり、もう一つゴールラインの近くまで持っていく事に関しては、何回もそういったシーンはありました。途中から何かを変えてそういったシーンを作り出すという事で言えば十分だったかなと思います。その先の質はもう一つでしたが、選手達は狙いを理解してやってくれたと思います。
Q:後半の10分頃に吉田監督が身振り手振りで裏を狙う仕草をしていましたが、そういった狙いがあったのでしょうか?
試合中の事なのでその瞬間その瞬間でいろいろあります。ただ裏を取る事はサッカーにおいてなくてはいけない事なので、僕たちが忘れがちというか、クラブの文化として組み立てやビルドアップに重きを置いているので、裏を取るから違うことが起こしたりやりやすくなるので、そのアクションが足りなかったという事だと思います。
Q:ハーフタイムにはどんな指示をしましたか?
それほど沢山の指示は出していません。こういう試合では無駄なファウルをしてはいけない、あとはサイドのコンビネーションとか、そのくらいの事は言いましたが、今日は中でボールを動かすというよりも、サイドで起点が作りやすいと前半を見て思いましたし、相手の目線が外へ行けば当然中が空いてくるはずですから、慌てなくてもいずれ中は取れると思い、ハーフタイムの指示はシンプルでした。
Q:前節からスタメンを4人変更しましたが、入れ替えた意図は?
左サイドの外山は、9月の大宮戦以降なかなかスタートから出ていなくてメンバーから外れる事も多かったですが、悔しさや残念さなどいろいろなフラストレーションがある中で、練習からタフなパフォーマンスをいつも見せていました。どこかでチャンスがあればと思っていて、前節も田向に代わって出場して一定のパフォーマンスを見せていましたし、今週のトレーニングでも引き続きテンションを維持していたので、競争の原理でそのままスタメンで出ました。GKの田中はホセが大きなケガではありませんが少し痛んだ事とずっと調子がいい田中でいいんじゃないかと。杉本は累積警告で(同じポジションに)棚橋が入りました。ずっとメンバーには入っていなかったですけど、ここでやれよというメッセージもあり、彼を起用しました。
会見の最後に・・・
「今シーズンもありがとうございました」