宮崎キャンプ10日目:練習試合vsセレッソ大阪。西谷和希「試合の中で改善できなかったのは反省点」甲本ヘッドコーチ「ビルドアップに関してはうまく修正ができたので、次の課題に入っていける」
宮崎キャンプ10日目。今シーズンの第2戦目、セレッソ大阪と練習試合をおこないました。
1本目は30分ゲーム、2、3本目は45分ゲームで実施。トータルスコアは1-2で敗戦となりましたが、インテンシティの高いタフなゲームを全員で戦い抜いています。
まだまだチームとしてレベルアップしていくため、このゲームを踏まえて次のステップに進んでいかなければいけません。
徳島ヴォルティス 1(0-1、1-1、0-0)2セレッソ大阪
■得点
1本目20分 セレッソ大阪
2本目19分 セレッソ大阪
2本目35分 西谷 和希
- 攻撃の中心として躍動した西谷選手。直接FKを沈め1ゴールを挙げました。
- センターバックのドゥシャン選手は対人の強さとリーダーシップで守備陣を統率。
- ユースから昇格した後東選手は落ち着いたプレーを披露。
- 岩尾選手にボールが集まり、攻撃がスタート。
- 果敢な仕掛けで攻撃を活性化させた川上エドオジョン智慧選手。
- ビルドアップから攻撃を組み立てていく福岡選手。
- 攻守両面でハードワークを見せた小西選手。
- 相手の固い守備にも臆することなく、ゴールを目指した宮代選手。
- 得意のドリブルから一気にゴール前へ。藤原選手が高い技術を発揮。
- 岸本選手は豊富な運動量でピッチを駆け回った。
- 藤田譲瑠チマ選手、球際の強さやテンポの良い配球が際立っていました。
- 鈴木徳真選手が見せる安定感あるプレーはチーム全体のクオリティを引き上げます。
- 鈴木大誠選手はビルドアップで質の高いプレーを披露。
- 試合を通して甲本ヘッドコーチから細かい指示が飛び交います。
- ベテラン石井選手の堅実なプレーにチーム全体のプレーも引き締まります。
※練習試合後の甲本偉嗣ヘッドコーチ、選手(西谷和希、石井秀典、宮代大聖、藤田譲瑠チマ)のコメントをお届けしています。
○西谷和希選手
Q:練習試合を振り返って。
「今やろうとしていることを意識しながらプレーしましたが、チームとしてやる意識をもっと詰めていかないといけないです。監督が要求しているテ―マがあるので、それをもっと意識しながらプレーできたらと思います」
Q:サイドまでボールを運びながらも崩しきれなかった原因は?
「サイドで詰まった時に、サイドチェンジをして相手を揺さぶって仕掛けるタイミングをうかがう事をテ―マとしてやっていました。そこはまだチームとしてうまくできず、同サイドでプレーすることが多くなってしまいました。そこはまだ練習でやっていないので、練習で高めていきながら、より攻撃的にまとまってプレーできるんじゃないかと思います」
Q:得点のきっかけとなったFKをもらったシーンについて。
「ボールが自分のところにこぼれてきて、相手を1枚剥がして、相手のゴールに向かってドリブルした時にファウルをもらえました。ああいうシーンは今後も重要になってくると思いますし、FKの場面は自分の中で意識しているプレーでもあります。公式戦でも決めていけるようにしたいです」
Q:J1上位のC大阪と対戦しての手応えについて
「自分が出ていた前半はチームとしてやろうとしていることをうまく出せました。ただ後半は相手に守り方を変えられて、試合の中で改善できませんでした。試合後、こうすればよかったとみんなで話し合いましたが、試合の中で改善できなかったのは反省点です。ただチームとしてやっていることは間違いではなく、しっかりと示せています。もっと練習を重ねて、そういった面も改善していきたいです」
○石井秀典選手
Q:試合を振り返って。上手くいった部分と反省点は?
「うまくいかなかったのは、最後の立ち位置や個人の判断をもっと上げていかないといけないです。ビルドアップについては上手くいった時は、後ろの選手の立ち位置と前の選手の立ち位置で相手を困らせることができたと思うので、それを続けていかなくてはいけないです」
Q:DF陣全体の今日の出来については?
「ゲームを通して言えば、全てが良かったわけではないです。もっと相手の状況を見ながら立ち位置や試合をコントロールする部分を突き詰めていかなくてはいけないと感じました」
○宮代大聖選手
Q:練習試合を振り返って。
「自分たちのやりたいポジショニングを取ってやりたいことはできましたが、得点という形にはつながらなかったので、もっと詰めていきたいです」
Q:CBからのビルドアップを前線までつなげているように見えましたが、いかがでしたか?
「前線の選手の背後の動きと、落ちてくる動きはいいところもあったしずれていた部分も多少ありました。そこは試合中にコミュニケーションを取りながら進めていきたいと思います」
Q:新天地に来て、現状どのくらいチームに適応できていますか?
「徳島に来てから、前線ではいろいろなポジションをやっています。ポジションが近い選手とのコンビネーションも取れていますし、いい形も少しずつできてきているのでポジティブに捉えています」
Q:監督不在の状況について。
「ミーティングを通して自分たちのやりたいサッカーは意思統一できています。ピッチ内でやっている選手たちがどうやったらうまくいくのか話し合ってやっています。そこはいいコミュニケーションが取れていると思います。
練習や試合のフィードバックはいつもしていますし、その中で出た課題を次の練習に落とし込めています。その点は監督がいない中でも問題なくできています」
Q:今季の個人での目標について。
「いろいろなポジションをやることになると思いますが、その中で結果を出していきたいですし、得点という形でチームの勝利に貢献したいです。貪欲にやっていきたいです」
○藤田譲瑠チマ選手
Q:練習試合を振り返って。
「1本目は自分達のやりたいことがしっかりできていた中で、1回のチャンスをものにされてしまいました。2本目みたいに、相手が自分たちのサッカーに慣れてきた時に自分たちのプレーをどう出すのかが、これからの課題になると思います」
Q:失点シーンについての反省点について。
「1失点目は、自分たちがボールを握っている時間帯が多い中で、1回のチャンスで簡単に決められてしまいました。J1チームの個の力をすごく感じた場面でした。2失点目は自分達の上手くいかない時間帯の中で、ズルズルと行かれてしまったので、そこは自分たちが反省すべき点です。やはりJ1というのは個の力が強いチームばかりだと思うので、普段のトレーニングから、自分たちで意識しないといけないなと思います」
Q:今日の試合で具体的にできたことは?
「1本目で言えば、自分達でしっかりボールを握って相手を動かすことは、J1でも通用するところなのかなと思います」
Q:新天地に来て、ご自身の適応具合は?
「まだ2試合しか試合ができていないので、まだまだしっかりプレーを合わせるところまではいけていないです。自分たちのチームにはボランチにいい選手ばかりなので、まずは監督やコーチにしっかり自分の特徴をアピールしていきたいです」
Q:監督不在についてのチーム作りについて。
「監督は日本にはいない状況ですが、練習や試合をしっかり見てくれているし、ミーティングもしっかりできています。直接指示をもらうことはできないですけど、そこについてはあまり不安を感じていません」
Q:開幕に向けての課題は?
「まだ試合勘はしっかり戻っているわけではないですし、試合の緊張感も去年のシーズン中以上にもっていかないといけないですし、止めて蹴るをしっかりやっていかなければいけないです」
○甲本偉嗣ヘッドコーチ
Q:試合を振り返って
「現在進めているCBを中心にビルドアップしていく部分については、かなり修正できたと感じました。もちろんもっと擦りあわせていかないといけない部分はありますが、昨日までに選手ともミーティングして、修正できた部分が大きかったです」
Q:具体的に上手く修正できた部分は?
「低い位置でのビルドアップと、やや高目の位置でのビルドアップの違いです。どういうふうに人が関わるか少し整理できました。それと相手の2トップをうまく突破していくこと。そこを突破した選手がCBであるとすごくいい状態と言えるので、そこに関しては今日の練習試合ではできたと思います」
Q:両サイドを攻め込みながらも崩せなかった部分を含めた課題については?
「攻撃での崩しの部分は、昨日監督と選手とミーティングをしたのですが、現在のところではまだ知識レベルでの話だけだったので、まだ整理はできていません。今日に関しては、クロスの時はここに入るとか指示のポイントを抑えて、あとは自由にプレーさせて、あまり選手に大きなストレスを与えないようにプレーさせました。
課題については、攻めている時のリスク管理の部分です。相手がJ1という事を考えると、前線にいい選手が残っていると、カウンターで簡単に持っていかれてしまいます。1対1の状態だと確実に収められてしまうし、数的優位な状況でもかなり難しい状況を作られていまいます。そこの修正はこれからかけていきたいと思います」
Q:全体的な総括としてはいかがですか?
「結果にこだわってやっていこうと今日の試合に入りました。クロスから2失点して負けてしまったので、そこに関してはもっとこだわってやっていかなければいけないです。それ以外のところは、課題となっていたビルドアップに関してはうまく修正ができたので、次の課題に入っていけるのかなと感じています」
Q:GKの攻撃の関わり方について。今季はどういう感じになりますか?
「特に低めの位置ではなるべく相手に対してうまく数的優位をつくるために、GKが関わる形が多くなります。後ろの2(CB)対2(相手FW)にGKも加わって3対2が作れるようにしたいです。相手が2トップでプレッシャーをかけてきた時に、そこを外してCBが運べるようにすることが大きな仕事になります。フィールドプレーヤーの1枚として関わっていくことが監督から求められているところです」
Q:敵陣に攻め込めた際に、セカンドボールに対して昨年よりもボランチの選手が詰めるシーンがあったが、それは狙っている形でしょうか?
「なるべくCBが後ろでしっかりビルドアップすると。去年であればボランチが低い位置に降りてビルドアップをしなくてはいけない場面が多くありましたが、実際前にボールが入った時に、ボランチが降りてしまうとセカンドボールに跳ね返ったところにいけないので、ボランチが前に残っている分、セカンドボールへよりいける場面がより多くなるんじゃないかなと思います。今日の試合に関してもそういう部分がみられました」
Q:ポヤトス監督とオンラインで共有して戦術を浸透させていると思いますが、何を一番大切に伝えていますか?
「毎日スタッフと夕食の後、スペインにいる監督とオンラインでビデオミーティングを重ねています。トレーニングのフィードバックをしてその日の練習について話し合いながら、スタッフ間のつながりをまず大事にしています。
ここ最近増えているのは、選手とオンラインで監督と直接話すことが増えてきました。ネット経由でも直接選手とコミュニケーションを取れる状況を必ず作るようにしています。加えて、ポジション別に選手を呼んで監督と話したり、僕らが監督と話を重ねた上で選手を呼んで細かく話をしている状況です」