ヴォルティススタジアム

古巣との大一番に臨む野村直輝選手のインタビュー ~チームが勝つために自分に何ができるのか~

Q:次節は長年過ごした古巣、横浜FCとの直接対決です。今の心境はいかがですか?
「個人的にこの状況で一番対戦したくない相手です。選手からスタッフからサポーターからほとんどみんなのことを理解しているので非常にやりにくさはあります」

Q:野村選手自身、夏頃にこの横浜FC戦が「重要な試合となる可能性が高い」とお話されていました。まさに今そのような状況となりました。
「試合を重ねていくごとにチームの結果も伴いながら、自分が大事にしている『チームのために』だとか『出れない選手のために』責任感をもってプレーするということを今試合に出てるメンバーが感じながら、その責任を果たそうとしてくれているのが伝わっていますし、試合に出てるメンバーがそれをしなければ出場機会を得られなくなったり、出場するに値しないような雰囲気になってきています。プロとしてやっていく中で『チームのために』という泥臭さの部分を心から思って行動することは難しい面もあるんですけれど、みんな自分の欲を我慢しながら『チームのために戦う』ことをピッチで表現できていると思いますし、どこのチームよりもそこが徳島のストロングポイントだと感じています。
今チームとしては非常に良い状態だと思いますし、みんな平均的にコンディションも上がっています。前線の選手もゴールに絡み結果を残していることは大きいと思いますし、全員がいろんな意味ですべての部分に自信を付けてきたように感じています」

Q:今回の対戦で特に意識していることは何ですか?
「順位的にもそうだし、去年横浜FCで『チームのために』ということを言い続けて、昇格を目指し戦ってきた仲間が急に目の前の敵になることは、もちろんやりづらさはあります。絶対負けたくないという気持ちはありますけど、それよりも自分の個人的な感情に左右されずに、いつも通り今まで通りにプレーできれば問題無いと思います。自分もこういったシチュエーションに熱くなりやすいタイプなのでそこは上手くコントロールしながらいつも通りを意識してプレーしていきたいです」

Q:チーム内でリーダーシップをとる姿勢が見られますが横浜FC在籍時に影響を受けた選手はいますか?
「安英学(アン・ヨンハ)選手や飯尾一慶選手、今も試合に出ている南雄太選手など僕がよく慕っていた選手たちから影響を受けました。ベテランなのか元々そういう人間性なのか分かりませんが、チームファーストの姿勢を大事にしていました。若い頃、結果を出すことばかりを考えていた自分は周りに認めてもらいたくて自分のことばかりになっていたんですけど、でも本当に大事なことはチームのためにやることが自分のためになるということでした。結局後から自分に返ってくるような気もしますし、そういったことをやり続けることが大事なんだと横浜FCでの5年間で学びました」

Q:個人的に徳島だから成長した部分はどんなところですか?
「徳島の戦術が僕の特徴を出しやすいスタイルなので個人的に結果を出すというところは自分の価値を示すためにも必要でした。結果を出すことによって自分も成長していかないといけませんし、そこは徳島1年目にしては割と結果を出せているので大きいかなと思います。
ただ自分が成長するためだけにやっていないので、そこはあまり意識しておらず、あくまで『チームが勝つために自分に何ができるのか』ということは常に考えています」

Q:横浜FC時代にも昇格争いを経験しましたが昇格するにはどんなことがカギとなってくるのでしょうか。
「自分が何をすべきなのか。という役割の部分をしっかりと考えてそれを行動に移せるかどうかが大事で、最終的に大きくやることは変わらないのですが『チームのために戦う』とか『責任を果たす』といった基本的な部分がブレなければ上を目指せると思いますし、仮にそれで結果が出なかっとしてもチームとして積み上がるモノはあるので、これをしたから絶対昇格できるとか、これができてなかったからダメだった。とかではなくて今年やってきたことを毎試合、より良くなるように改善しながらやっていくことの積み重ねだと思います」

Q:この試合勝敗を分けるポイントがあるとしたらどんなところですか?
「うまく自分たちのスタイルを出せた方が結果に繋がってくると思います。イージーミスを如何に少なくするか。あとはセットプレーも重要になってくると思います。
徳島の選手には『チームのために戦う』ということを改めて落とし込んで、うまく表現できればと思います。内容も含めてどれだけチームで戦えるかが大事になるので、選手たちだけではなくスタッフやサポーターの皆さんたちと一緒に戦えたらと思います」

Q:最後にファン・サポーターの皆さんへメッセージを。
「徳島のサポーターの皆さんとはしっかりと一丸となって戦いたいと思います。本当に皆さんの声援は苦しい時にも力になりますし、そのことを皆さんにも感じていただきたいです。その声援で選手はテンションが上がったりするので、いつもアツい応援をしていただいてますが、この試合も勝てるように後押しいただければ嬉しいです。
また横浜FCのサポーターの皆さんは少し遠いですが、お気をつけてスタジアムまで来てください。お待ちしております!」

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