ヴォルティススタジアム

【特別寄稿|愛媛】今季振り返りと今節展望

四国ダービー目前!
愛媛FCの現状を知るべく、愛媛FCの情報を伝えるWEBマガジン『Ehime football times』の特別寄稿記事を掲載しています。

昨季、クラブ初のJ1昇格プレーオフへと進出し、さらなる飛躍を胸にスタートした今季の愛媛ですが、ここまでは周囲の期待ほどの成績を残せているとは言い難い状況です。
昨季同様のハードワークと球際の厳しさ、そして守備の局面における粘り強さは昨季のクオリティを引き継げているものの、やはり物足りないのが得点力。ここまでチーム12得点という数字はリーグワーストタイ。今季の試合ぶりの中でも後ろ加重で守備的に戦う場面は散見され、攻撃に転じた場面でも昨季にチームが結果を残したことで対戦相手の対策も進み、愛媛の攻撃面での長所を消されて突破口を切り開けないこともしばしば。そんな状況で積み重なった「8」つの引き分けを、踏みとどまっていると見るか、勝ちきれないでいると見るかは難しいところですが、個人的には“踏みとどまれている”と感じています。いま、チームが克服すべきは概ね攻撃面のみに絞られているのですが、そこも徐々にですが改善傾向が見られ、その歯車が噛み合えさえすれば上位浮上のきっかけを掴めそうな状況。そして、そのきっかけを掴むタイミングとしては、この“大一番”である四国ダービーが最良のタイミングであることは明らかでしょう。

ニンスタで徳島を迎え撃つ中で最もこの試合を楽しみにしているのは2014年の1年間を徳島でプレーをした小島秀仁。「(徳島は)1年間お世話になったチームなので、自分が成長した姿を見せられれば嬉しい」とクールに話す性格はおそらく徳島時代と変わらないと思いますが、彼は昨季夏に愛媛に来て、この地で大きな成長を遂げていると自信をもって言えます。攻撃面に非凡な才能を持ちながら、以前は守備での脆弱さが指摘されることもしばしばありましたが、いまはその長所はそのままに、守備面においても“本職”顔負けの激しさを見せる戦える選手に成長しました。そのタフな姿は今節でも確認できるのではないでしょうか。

(松本隆志)

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