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再び、満田誠のFW起用を提案する

圧倒的なシュート数と寂しい成功率


8.3%。この数字が何か、わかるだろうか。

これは広島のシュート成功率。シュート数は9試合で133本、平均14.8本と圧倒的な数字を記録してリーグトップに君臨している。2位の湘南が11.9本/平均だから、「圧倒的」という表現は大袈裟ではない。昨年のシュート数トップは優勝した横浜FMの13.7本。この時の横浜FMをも、今季の広島は上回っている。

だが、この時の横浜FMのシュート成功率は15.1%。今季、最高のシュート成功率を記録しているのは神戸で18.8%だから、決してハイレベルの数字ではないが、母数が圧倒的に多いから得点も必然的に多くなる。1試合平均2.06点というリーグナンバーワンの得点力が、横浜FMを優勝に導いたといっていい。

もし、昨年の横浜FMくらいのシュート成功率をキープしていれば、広島の今季の得点は20点を超え、リーグナンバーワンの神戸(18得点)を上回ってトップに立つ。そうなれば、今の順位も当然、変わったはずだ。だが、今季の広島の成功率=8.3%は昨年の12.3%も下回る。

シュートの精度が悪いのか。だが枠内シュート数55本はリーグトップ。シュートの枠内率は41.4%でリーグ11位と低いが、トップの名古屋の49.5% と比較して大きな差があるわけではない。浦和は37.5%で鹿島は34.6%、川崎Fは31.6%だ。

ところが、シュート成功率となると、広島は川崎の12.7%や鹿島の13.6%、浦和の16.7%の後塵を拝す。その結果として広島は浦和と勝点で並びながら、総得点の差で5位に甘んじているわけだ。

勿論、枠に飛ばすことがゴールを決めるための必要条件であることは、言うまでもない。だが、枠内に飛ばすこととゴール数は比例しない。それは数字が物語っている。

ラストパスの数字も第1位。クロス数も第2位で、成功率21.1%は横浜FMの21.9%と大差ない。それでも、どうしてもシュートが決まらないのだ。

では、どうすればいいのだろうか。

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