【広島1-1グールニク・ザブジェ】トルコキャンプ初の練習試合で4バック。
ルーカス・ポドルスキーが先発することがわかった時、これは緩い試合にはならないと直感した。
ポーランドリーグ再開まで2週間を切ったグールニク・ザブジェは、いよいよ最後の仕上げの時期に入っていたようだ。おそらく1本目に出ていた選手たちが主力であり、そこかルーカス・ポドルスキーがいた。ポーランドにそのルーツを持つ彼は今、37歳。キャリアの終わりをここで迎えるべく、奮戦している。
ただ、グールニクは現在、リーグ12位。降格圏の16位チームとは勝点差はわずか5ポイントしかない。チームとしても広島とのトレーニングマッチは、重要な意味を持っていた。そしてポドルスキー自身にとっては、かつての師であるミヒャエル・スキッベ監督の目の前でプレーすることになる。気持ちが入らないわけがない。
立ち上がりから、強度はすごく高かった。深いタックル。肉体で広島の選手をそのまま吹き飛ばそうとする迫力。その中心にはまちがいなく、ポドルスキーがいた。
決して運動量が多いわけではない。だが適切なポジションを常にとりつづけた。ほとんどを左サイドの高い位置でプレーしていたが、右サイドバックの中野就斗に食いつかせることすら許さない。パワフルなサイドチェンジは正確無比、31分には強烈なミドルで大迫敬介に襲いかかった。
「前半は、いくつか危険なシーンを創られた」とミヒャエル・スキッベ監督は語っていたが、その多くはポドルスキーを中心としたもの。そしてポーランドチームの強靱さが、広島を苦しめたことも疑いない。
ただ一方で、大迫敬介や30分から入った林卓人、そして川浪吾郎がビッグセーブを必要とするほどに、崩されたわけではなかった。新システムはまず、守備のところでは大きな破綻はなかったといっていい。
この日のフォーメイションをご紹介しておこう。
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