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【2022年総括③】“ボールに向かって守備をする”ことを徹底した監督不在のキャンプ

スキッベ監督不在のプレシーズン


昨年末に岸田文雄首相が打ち出した「新型コロナウイルス感染拡大対策」は、大きな影響を社会に与えた。中でも特に大きな意味合いを持っていたのは、外国人新規入国の原則禁止措置だった。

当初は年内いっぱいと言われていたこの施策の期限だったが、2022年になっても終わりが見えない。当然、ミヒャエル・スキッベ監督もセハット・ウマルコーチも来日が不透明な状況になってしまった。

国の政策に対して、一サッカークラブが何かできるわけではない。いつか必ず、明るい日射しが照る日を信じて、まずは目の前の課題を解決していくしかない。シーズンの開幕日は決まっている。そこに向けて準備をしていくだけだ。

クラブは、迫井深也ヘッドコーチにその準備の指揮を預けた。もちろん、練習での映像は全て、指揮官に送った。日々、オンラインでミーティングも行った。だが、現場で起きていることが100%、ドイツにいる監督に伝わるわけではない。サッカーは会議室ではなく、現場が全て。選手たちの想い、表情、仕草、その全てを見て監督はチームを把握していく。それができない現実が監督を、チームを苦しめた。

監督は重要なコンセプトを迫井ヘッドコーチをはじめとするコーチ陣に伝え、そのコンセプトをチームに落とし込むトレーニングの内容は、コーチたちに任せた。

「ウチのコーチ陣には、経験豊富な人材も多いし、ユースからトップチームまでクラブを知り尽くしている人材もいたからね」

後に「どうして任せることができたのか」と問うた時、スキッベ監督は笑ってこう答えた。そしてこのことが、コーチ陣の奮起を生む。監督のコンセプトをしっかりと消化し、具体的なトレーニングメニューにどう落とし込んでいくか。各コーチがそのテーマに向かって、創意工夫をこらした。

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