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【広島 2-2 N相模原】WEリーグカップ/10分間で2得点2失点。ジェットコースターのような闘いで得た勝点1

25歳の新加入アタッカー、左山桃子の後輩にあたる藤原加奈に強烈なミドルを叩き込まれたのは84分のこと。縦パス1本で裏に抜け出した平田ひかりからのパスを南野亜莉沙がスルー。フリーでボールを受けた藤原に対し、小川愛のブロックが届かなかった。

小川がここでシュートコースに入るのではなく、藤原に向かって守備をするべきだったのかもしれない。ただ、ここは藤原のシュートが素晴らしかったと認めるべきだろう。

昨年からレジーナは失点した後に下を向くことが多かった。逆転勝ちは1度もない。勝てないまでも、試合中に逆転したこともない。実際、この試合でも、このまま屈辱にまみれる雰囲気もあった。

86分、縦パスに杉田亜未が抜け出した。ここで中村楓が意地を見せる。背中に張り付き、身体を寄せて自由を奪った。共に倒れたがノーファウル。ピッチにしたたか頭を打ち付けたが、守備の要は立ち上がった。

中村の奮戦に、選手たちは燃えた。

小川の縦パス。クリアボールに島袋奈美恵がプレッシャーをかける。小川と挟みこんだ。奪った。

15番、縦パス。鋭い。このパスによってN相模原の選手たちが置き去りになった。

立花葉、ワンタッチパス。受けたのは齋原みず稀だ。横パス。しっかりと見えている。

立花が走ってきた。おさめた。シュートだ。ブロックされた。だが、広島のスピードスターは諦めない。こぼれ球に反応。誰よりも速い。

シュート。ブロックにきた相手の股を抜けた。

どうだっ。入った。

ヒロインは柳瀬楓菜と抱き合った。だが、そのまま彼女は自陣に戻る。ボールは谷口木乃実が運んだ。

まだまだ。あと1点、とりにいくんだ。

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