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【広島 0-2 G大阪】ドウグラス・ヴィエイラ、無念の負傷。

CKの競り合いは、互いの意地と意地がぶつかりあうものだ。故にいつも、危険と隣り合わせ。互いに身体を張っているだけに。アクシデントは起きやすい。かつて水本裕貴が相手の肘が偶発的に当たり、頭蓋骨骨折・硬膜外出血であわや生命の危機にまで陥ったのもまた、CKだった。

81分、ドウグラス・ヴィエイラがCKに対処しようとジャンプしたその後から、G大阪の選手が飛び込んできた。そしてその身体が、ドグの膝を直撃し、臀部が右膝の上に乗ってしまった。

プレー続行不可能。担架で、ドウグラス・ヴィエイラはピッチを去った。

「ドグは、膝のケガによって1ヶ月くらい(完治まで)かかるかもしれません。彼の回復を祈りたい。敗戦はもちろん我々にとって痛いですが、選手を1人(ケガで)失ったことは、さらに痛い。我々は彼の後ろに寄り添っていきたいし、できるだけ彼が早く回復できるように願っています」

試合後の会見で、ミヒャエル・スキッベ監督は鎮痛な表情で語った。簡単なケガではないことは理解していたが、指揮官の言葉からそれは、明確となった。

試合後のミックスゾーン、ドウグラス・ヴィエイラは松葉杖をつき、バスへと向かった。

「ドグッ」

声をかけると、彼は力のない声だったが、「ありがとう」と言って笑った。

好漢、ドウグラス・ヴィエイラ。まずは治療に専念してほしい。

そして彼の無念を、チーム全体でカバーして、前に向かいたい。

今日の敗戦については、また別稿で語るが、悔しさをエネルギーにできる力があると。信じている。

 

(了)

 

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