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【広島 1-1 札幌】プライムステージ進出決定を誘った、荒木隼人と青山敏弘のビッグプレー。

小雨降るスタジアムを覆っていた鉛の雲が去り、薄くはあるが太陽の光が芝生の上に注いだ。

主審のホイッスルが鳴る。決まった。ルヴァンカッププレーオフステージの勝ち抜けだ。3年振りの、グループステージからの勝ち抜けという意味では2007年以来となる、プライムステージ(ベスト8)進出が、決まったのだ。

記者席から記者会見室に向かって階段をおりている時、あるサッカー解説者の方が話しかけてきた。

「今日のMVPは、荒木隼人ですね」

同意である。

もちろん、ヒーローインタビューに満田誠が選ばれたことには、異論はない。ゴールは、サッカーにおける奇跡。その奇跡を演出した選手に注目が集まることは、当然である。

だが、この試合の本質を考える時、本当に意味での殊勲者は誰かと考えた時、あるいは勝負を決めたシーンを考えた時、筆者は荒木と、そしてもう1人、青山敏弘の存在を見逃すことはできない。

なぜ、この2人なのか。

それは彼らが、札幌の「2点目」を阻止した立役者だったからだ。

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