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住吉ジェラニレショーン/広島の、日本の宝石となれる逸材。際立つ精密なロングパス。

とんでもない選手が広島に現れた。「鉄板」と言われて久しい紫の3バック。その中に割って入る人材が、遂に現れたような感覚すらある。

本当に水戸ホーリーホックの人材発掘能力には恐れ入る。塩谷司、浅野雄也、そして住吉ジェラニレショーン。広島関連だけでなく、平野佑一は昨年のシーズン途中で浦和に移籍して、すぐにポジションを獲得した。福岡の左サイドに君臨している志知孝明は、水戸でサイドバックに転向したことが飛躍のきっかけとなった。福岡の主将である前寛之も、水戸でポジションを掴んだことが成長に弾みをつけている。

水戸の事情はしっかりと把握はできていないが、人材を見る強化部の目と可能性を伸ばす現場での目がしっかりとしている証明である。そういうクラブに期限付き移籍している土肥航大にとっては、大きな飛躍のチャンス。ぜひ、頑張ってほしい。

そして、住吉である。身体能力の圧倒的な高さはもちろん、言葉をかわしてみるとわかる知性の高さは疑いのないレベルだ。当初はシャイな雰囲気を醸しだしていたが、水戸の先輩である塩谷や浅野にかわいがられたこともあり、今はチームにすっかり溶け込んでいる。キャンプの生中継で見せた浅野との掛け合いは、彼のアタマの回転の速さと広島に馴染んだ証明だ。

去年は夏に移籍してきて、J1のレベルの高さも含め、いろんな経験を積めた1年でした。いいも悪いも移籍の難しさを感じました。もちろん、悔しさがあります。ただ、最後は自分の力が少しずつ出せてきた。それが評価されたんだと思っています。今季は飛躍したいし、躍動したい。キャンプからチームに参加してチームづくりからのスタートに関われる。そこで存分に自分の力を発揮して、スタメンを確保するように頑張りたい。監督が変わったことによって、ヨーイドンのスタートになる。競争に食い込めるとは思っています」

開幕前、こんな決意を言葉にしていた住吉だが、実際に彼はキャンプから素晴らしい時間を過ごしている。

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