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葛藤を乗り越えろ/川辺駿(SIGMACLUB 2019年1月号掲載) 

川辺駿のグラスホッパー・クラブ・チューリッヒへの完全移籍が決まった。

グラスホッパー・クラブ・チューリッヒは、1886年創設以来、スーパーリーグ(スイス一部リーグ)優勝27回、スイスカップ優勝19回を重ねた名門中の名門。1970年代に活躍し、天才MFとしてドイツサッカー史に名前を刻むギュンター・ネッツァーが現役最後に選んだクラブであり、かつて川辺と共に広島で活躍したティーラシン(現バトゥム・ユナイテッド)も在籍経験(2008年)もある。

2019-20年シーズンから二部相当のチャレンジリーグで闘っていたが、2020-21シーズンのチャレンジリーグ優勝によって新シーズンからスーパーリーグに昇格することが決定。クラブは3シーズンぶりの一部での戦いに向けて戦力補強を進めているが、川辺へのオファーもその一環だ。

川辺はクラブを通じて、コメントを残している。全文をご紹介しよう。


この度、スイス・スーパーリーグのグラスホッパー・クラブ・チューリッヒへ移籍することになりました。

このタイミングでチームを離れることは簡単な決断ではありませんでしたが、サッカー選手として新しい挑戦をしたいという想いが強く、移籍を決めました。

コロナの影響で降格クラブ数の多い難しいシーズンの中にも関わらず、自分の気持ちを尊重して受け入れてくれたクラブ、
特にチームスタッフとチームメイトには感謝しています。

ジュニアユース時代から数えると11年を過ごしたサンフレッチェを離れること、また生まれ育った広島を離れることに寂しさはあります。でも今はそれ以上に、応援して下さっている方々に新しい環境で成長した姿を見せたいという気持ちで一杯です。

サンフレッチェの一員ではなくなりますが、これからもサンフレッチェの事が大好きですし、ずっと応援し続けています。
皆さん、これまで本当にありがとうございました。

また最後になりますが、自分の地元でもある広島に新スタジアムができる日をとても楽しみにしています


今やチームの誰もが認める大黒柱となり、日本代表にまで駆け上がった川辺だが、広島に戻ってきた2018年シーズンは、大きな苦境が待っていた。そのシーズン終了間近に、SIGMACLUBは彼のインタビューを掲載している。その時の記事を、川辺の欧州移籍を記念してこのWEBに転載したい。

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