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【広島2-0大分】ドウグラス・ヴィエイラ/真面目すぎるほど真面目な仕事師

この社会では、不思議と「真面目」よりも「不良」の方がチヤホヤされる。

基本的に、真面目はモテない。不良がちょっと優しくするだけで「意外」「ギャップ」「実はいい人」などと言われてしまう。でも真面目な人は、不良のようなことはできない。だからギャップも生まれない。世の中の多くの真面目人たちは、いつも社会の理不尽さに涙する。

ドウグラス・ヴィエイラもまた、真面目すぎるほどに真面目だ。過去のブラジル人選手たちでいえば、セザール・サンパイオに匹敵するほどのストイックさ。少しイタズラ好きではあるが人格者であり、ブラジル人4人の最年長というだけでなく、人柄で尊敬を集めている。日本人選手たちともしっかりとコミュニケーションがとれる彼は、時に若い選手たちと一緒に居残りトレーニングに参加することもある。

真面目すぎる男はチーム戦術を忠実に実行する。移籍1年目のタイキャンプ、城福浩監督に守備のポジションどりについて叱られて呆然としていた男が、気づけば守備で奔走してボールも奪えるようになった。

一方で、人々はどうしても、不良臭の漂うレアンドロ・ペレイラやエゼキエウの破壊力に注目したくなる。ドウグラス・ヴィエイラの献身を高く評価するサポーターも少なくはないが、真面目な人格者の本当の能力はなかなか本質的な評価につながりづらかった。

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