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勝負師・森山佳郎

2008年、苦戦の最中で2年生ながら攻撃の実験を握っていた茶島雄介。ドリブルとパス、そして敏捷性が光っていた彼は、森山佳郎の秘蔵っ子のような存在だった。

 

僕が森山佳郎という指導者について、よく言っていることがある。

「ゴリさんは、プロチームの監督で勝負するべき人だ」

もちろん、広島ユースから数多くのプロ選手を育てたという実績は素晴らしい。2004年に2年連続の2冠を達成し、公式戦ではほとんど負け知らずだった黄金期のレギュラーチームは、全員がプロ入り。そのうち、日本代表経験者が高萩洋次郎、森脇良太、柏木陽介、槙野智章と4人も。育成手腕に長けていることは、結果が証明している。

しかし、彼の最大の魅力は「育てる」ことよりも「勝つ」ということに僕は感じている。というか、勝利し続けることで結果として選手たちが伸びた。そう感じてしまうのだ。

その「才能」をもっとも感じさせた試合がある。2008年11月16日、jユースカップ予選リーグ最終戦である。

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