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森崎和幸物語 第6章

2008年の対熊本戦でカズが怒りを表明したのは、絶対的な危機感の存在があった。2003年、内容も結果も図抜けていた第1クールが嘘のように失速し、最後はあやうく昇格を逃しかけたJ2での体験。心に血を流し、チーム崩壊の直前まで追い詰められた経験があるからこそ、チームの厳しい状況に黙っていられなかった。

当時を経験している選手は、下田崇、森崎和幸、森崎浩司、李漢宰、服部公太。下田は2008年シーズンはサブにまわり、ハンジェは2003年の時には決して「主力」とは言いがたかった。5年前の経験をピッチで生かすことのできる選手は、森崎兄弟と服部しかいなかった。だからこそ、カズは自分の不調を承知の上で、厳しい言葉を発した。

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