【G大阪vs湘南】レポート:惜敗に得た課題と収穫
■天皇杯JFA第104回全日本サッカー選手権大会ラウンド16
8月21日(水)G大阪3-2湘南(19:03KICK OFF/パナスタ/6,024人)
得点者:11’奥野耕平(湘南)14’山下諒也(G大阪)35’鈴木章斗(湘南)41’福岡将太(G大阪)76’中谷進之介(G大阪)
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今季3度目の対戦は序盤から激しい点の取り合いとなった。
先にネットを揺らしたのはアウェイのベルマーレだった。11分、山田直輝のパスカットから左サイドの小野瀬康介に繋ぎ、なかで受けた奥野耕平がミドルを仕留めた。くだんの一連が福田翔生のハイプレスに端を発したように、2トップの献身と組織的な守備の連動はこの日も目を引いた。
かたやホームのG大阪の反撃も素早い。すかさずカウンターで押し込むと、コーナーキックの流れから山下諒也が鮮やかに枠を捉えた。
暑さの影響はあったろう、互いにミスもあり、局面の攻防が増すなかで、35分、右サイドに開いた奥野のスルーパスに岡本拓也がらしく抜け出し、折り返しに鈴木章斗がニアで応えてベルマーレがリードすれば、G大阪も41分、鈴木徳真のフリーキックに福岡将太が頭を合わせてふたたびゲームを振り出しに戻す。
2-2で迎えた後半、攻守の入れ替わりはさらに激しさを増した。互いに譲らぬ攻防のなかで、スコアを動かしたのはホームチームのほうだった。76分、コーナーキックから中谷進之介がヘディングシュートをねじ込み、逆転に成功した。その後ベルマーレも押し込んだがゴールには届かず、G大阪が準々決勝に駒を進めた。
「たくさんのサポーターの方たちに後押しをしていただいたなかで非常に残念」山口智監督は試合後、悔しさをにじませた。複数失点、とりわけ2得点を許したセットプレーの守備は課題だろう。反面、J1首位の町田と並びリーグ最少失点のG大阪の堅守を攻略し、複数得点を奪った事実もまた見逃せない。
指揮官は言う。
「素晴らしい攻撃で得点に繋げてくれた。ただ失点の仕方とタイミング、セットプレー絡みもそうですし、その前後のプレーなどキワのところはまだまだ課題。攻撃ではいいところをもっともっと自信を持ってやりたいですし、その準備を怠らないようにしたい。そのなかで守備の準備を高めていきたい」
天皇杯は敗退となった。惜敗に得た課題と収穫は、リーグ戦にしかと活かしたい。
reported by 隈元大吾
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