【付箋】17歳の志
去る5月26日、全体練習の終わりに水をかけられ祝福される姿があった。ユース所属の柴田壮介はこの日17歳のバースデーを迎えていた。
3月に2種登録され、3カ月が経とうとしている。今季はスペインキャンプを含め、多くの時間をトップチームで過ごしている。
現在の心境をこんなふうに語る。
「この半年で環境やいろんなものがすごく変わってきて、少し戸惑いながらやっていた部分もありました。でも、自分のできないことが見えてくることも含めて、プロの高いレベルのひとたちとやれていることに充実感を覚えています」
自身の課題は整理されている。
「球際やボールを置く位置、オフザボールのところ。トップチームではスピードも速くなるなかで、ボールに係わり続ける質もまだ低い。アキくん(秋野央樹)や(齊藤)未月くんなど、スッと動いて顔を出して受けるプレーなど見ているだけでも勉強になります」
ルヴァンカップ第2節長崎戦で公式戦デビューを果たし、同第4節鳥栖戦ではスタメンに名を連ね、勝点奪取に貢献した。
ここまでを踏まえ、ここからを志す。
「試合に出たいので、いつでも出られる準備をするのと同時に、トップチームでやっているなかで出てきた課題がけっこうあるので、ほかのひとから吸収したり自分でトライしたりして、この期間で一気に成長したい。ミスを恐れるのではなく、自信を持って自分からチャレンジしていきたい。チャレンジして失敗したらまたそこで学べばいいかなと思います」
名古屋の菅原由勢やG大阪の中村敬斗など、自身より1学年上ながら開幕からリーグ戦に出場している同世代にも刺激を受けている。
「学年は自分よりひとつ上ですけど、17歳の時点で試合に出ている。僕もそこを目指して頑張りたいです」
ちなみに、練習後の祝福の水は「めちゃめちゃ寒かった」という。しかし、「でもうれしいです」と綻んだ。ピッチのなかでは年齢に関係なく要求し合える関係も以前より築けている。学び多き先輩に囲まれ、生え抜きは健やかな道のりを踏んでいる。
reported by 隈元大吾
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