縦に紡ぎし湘南の

【徳島vs湘南】レポート:気持ちとスタイルとあいつ

■2017明治安田生命J2リーグ第18節
6月10日(土)徳島 0-1 湘南(16:03KICK OFF/鳴門大塚/4,342人)
得点者:50’杉岡大暉(湘南)
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クリアボールが高々と蹴り上げられ、長い笛が響く。その場にくずおれる者、足を伸ばす者、仰向けに身を投げ出す者。勝利に交わす握手もその表情は険しい。湘南ゴール前に座り込んだ徳島の渡大生にGK秋元陽太が手を伸べる。激闘だった。

両者は立ち上がりからアグレッシブに攻め合った。湘南のプレッシャーは鋭く、ボール奪取から素早く攻撃に転じる。端戸仁や秋野央樹が高い位置で奪う場面もあった。かたや徳島も巧みなパスワークで圧力をかいくぐり、湘南陣内へと攻め入る。

「J1クラスのチームに対してみんな堂々と自分たちのスタイルで戦ったと思う」キャプテンの岩尾憲が言葉に誇りを込めたように、彼らはドリブルとワンタッチを、あるいは緩急を小気味よく使い分け、攻勢から徐々に主導権を手繰り寄せていく。対して湘南は、スリッピーなピッチに手を焼きながらも球際の粘りで上回り、相手のカウンターの際の帰陣も速い。渡を筆頭に徳島がゴール前に攻め込めば秋元が身を挺し、背後を突かれた刹那の集中力も弛まない。

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