ニイガタフットボールプレス

【頼もう、感想戦!feat.小川佳純】~第29節・モンテディオ山形~vol.2「今、新潟がやるべきこと」

今季初の逆転負けを喫し、磐田、京都との差が広がった第29節・山形戦を、小川佳純さんと語り尽くします。ズミさんの「気になる」を徹底的に検証する今回。アクシデントのような失点ではなく、山形の狙い通りに崩された手痛い黒星に、危機感が募ります。2021年シーズンの正念場です。

■走れば変わる

――1-1で折り返した山形戦。後半の決定機は、79分に福田晃斗選手が3人目の動きでペナルティエリア内に進入して狙ったシーンと、アディショナルタイムに髙澤優也選手が藤原奏哉選手のクロスを頭で合わせた後、田上大地選手が詰めたシーンくらいでした。

「最後の髙澤選手のヘディングシュートで良かったのは、ヨシ(高木善朗選手)が右サイドの高い位置でタメて、藤原選手がオーバーラップするシーンを作れたところです。もっと、そういうシーンを作り出したいんですよ。

今は、例えば右サイドで藤原選手が幅を取って高い位置でボールを持ったとしても、追い越す選手がいない。だから藤原選手は中に当ててサポートするくらいで、なかなかクロスを上げるところまでには至らない。そうやってパス、パス、パス……とつなぐだけで全部を崩そうとしても難しいですよ。

そうなると、(本間)至恩のように仕掛けることを武器とする選手がいることがカギになってくる。それが79分、アキトが狙ったシーンにもつながります。

あの場面は、至恩がボールを持って仕掛けようとしたから、2人目の相手が寄せてきて、マークの緩んだヨシに当ててアキトの3人目の動きが生きた。ああいうことが起きるわけです。

だけど山形戦の布陣でいけば、右サイドの突破力が物足りなかった。フランクなり藤原選手なりがボールを持って前を向いたとしても、至恩が持ったときほどは相手の2人目の選手も『ヤバい、ディフェンスに行かなきゃ!』とはならなかったと思うんです。

逆に山形は、両サイドに仕掛けられる選手を置いていました」

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