「川崎フットボールアディクト」

脇坂泰斗「試合終わったらノーサイドで。リスペクトで」/ACLE2024/25 MD7 vs浦項 【コラム】

貴重な2点目で浦項を突き放した脇坂泰斗は発表されたばかりの新しいゴールパフォーマンスを披露することはなかった。

「ACLでやったことないので。相手チームもいますし」

そう、脇坂は語った。

日本国内のサッカーファンにはフロンターレのチームカラーが周知されており、またサッカー番組で発表されているという下地がある。それが海外のサポーターにはないのだから、ある程度の配慮は必要だということ。また敵地であり、過度に刺激することを避けたかったという側面もあるのだろう。

そうした配慮が伝わったのか、試合中バチバチとやり合っていた浦項の選手たちが、試合後にセンターサークル付近からではあるが、フロンターレサポーターに対して挨拶をしてくれた。

それを受け、フロンターレの選手たちは浦項サポーターが陣取るゴール裏まで移動して挨拶をした。


「やっぱり、試合終わったらノーサイドで。リスペクトで。今日は向こうから来てくれましたし、そういったのが、いいことだと思うので」

脇坂は挨拶の理由をそのように説明した。

昨季の蔚山戦から続く、お互いのサポーターに対する挨拶でのやり取りを見るにつけ、気持ちを込めた戦いではあるのだが、それ以前に人間がやるスポーツの良さが溢れ出ていて個人的には好きだ。日韓関係の変化も含め、時代の移ろいを痛感しているところだ。

イ・ジョンヒョ監督が感謝したフロンターレの挨拶とその理由/ACLE2024/25 MD2 vs光州【コラム】

(取材・文・写真/江藤高志)

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