脇坂泰斗「試合終わったらノーサイドで。リスペクトで」/ACLE2024/25 MD7 vs浦項 【コラム】
貴重な2点目で浦項を突き放した脇坂泰斗は発表されたばかりの新しいゴールパフォーマンスを披露することはなかった。
「ACLでやったことないので。相手チームもいますし」
そう、脇坂は語った。
日本国内のサッカーファンにはフロンターレのチームカラーが周知されており、またサッカー番組で発表されているという下地がある。それが海外のサポーターにはないのだから、ある程度の配慮は必要だということ。また敵地であり、過度に刺激することを避けたかったという側面もあるのだろう。
そうした配慮が伝わったのか、試合中バチバチとやり合っていた浦項の選手たちが、試合後にセンターサークル付近からではあるが、フロンターレサポーターに対して挨拶をしてくれた。
それを受け、フロンターレの選手たちは浦項サポーターが陣取るゴール裏まで移動して挨拶をした。
浦項戦後、浦項の選手がフロンターレサポーターにあいさつ。それを受けてフロンターレの選手たちが浦項のサポーターに向けてあいさつ。浦項サポーターからはソンリョンコールが出てました。
ノーサイドですね。 pic.twitter.com/LcM773tmrL
— 江藤高志@川崎フットボールアディクト (@etotakashi) February 11, 2025
「やっぱり、試合終わったらノーサイドで。リスペクトで。今日は向こうから来てくれましたし、そういったのが、いいことだと思うので」
脇坂は挨拶の理由をそのように説明した。
昨季の蔚山戦から続く、お互いのサポーターに対する挨拶でのやり取りを見るにつけ、気持ちを込めた戦いではあるのだが、それ以前に人間がやるスポーツの良さが溢れ出ていて個人的には好きだ。日韓関係の変化も含め、時代の移ろいを痛感しているところだ。
(取材・文・写真/江藤高志)