ファン対応したい選手、でも実際は難しい運用
連日の練習非公開が続いていることもあるのか、沖縄合宿終了後の2度の練習公開日は多くのサポーターが駆けつけた。
前回の2月1日の公開日は土曜日だったこともありファン対応はハイタッチのみ。
体を冷やせなかったり、練習後の迅速な食事など、選手のコンディションを考えるとやむを得ないのだが、このクラブの対応に異を唱えたのが他ならぬ選手たちだった。
関係者によると、2月1日の練習後、自らの背番号が入った今年のユニフォームを持ち込んだ顔なじみのサポーターに対し、サインしたかったと話す選手も多かったとのこと。しかしチームからはハイタッチのみとの指示が出ており、泣く泣くサインすることを断念。
そうした背景もあり、2月6日の公開日では新たなファン対応が試みられていた。サポーター一人が希望する一人の選手からのみサインを貰えるという方式だ。ファン対応エリアに入りきれない方もいたとのことで、希望選手からサインをもらったサポーターは、できれば譲り合ってほしいとのことだった。
現場では不満の声は出ていたようで、また思うようにサポーターの入れ替えができていなかったようだが、その気持ちもわかる。
希望選手以外の選手にも声をかけて挨拶して、励ましたいと思う方も多いはずで、そういう意味でサポーターが自主的に入れ替わるのは簡単なことではないとは思う。ただ、クラブ側は今後もサインなどのファン対応はできる限り続けたいとのことで、サポーターの皆さんの理解と協力をお願いしたいとのことだった。
なお、これは一般論だが人数が多ければ制限を掛けるしかない。後援会という組織があるのだからこれを使えばいいと思うのだが、クラブ側はできるだけそうした条件をつけるようなことはしたくないとのことだった。逆に言うとクラブはサポーターの皆さんの良識を信じているということ。選手とサポーターとクラブとでいい落とし所が見つかるといいのだが。
(取材・文・写真/江藤高志)