「川崎フットボールアディクト」

ハットトリックの山田新と試合球。それにまつわるエピソード/J1 第37節 vs東京V【#オフログ】

試合後、ミックスゾーンで選手たちを待っていると、フロンターレの運営担当がボールを片手にロッカーの方へ。聞くと、ハットトリックを決めた山田新用に、東京Vさんにお願いして試合で使ったボールを一つ、記念品として頂いたのだという。

後日、フロンターレからは試合球を一つお返しするとのことだが、これまでも必ずやってきたことなのだという。

「ハットトリックもそうですし、初めてゴールを決めた選手の場合もボールをいただいてきました」

ハットトリックのボールを記念品として持ち帰るのはプロの世界ではわりと知られた習慣だが、フロンターレでは前のGMの庄子春男さんが選手のためにと、スタッフに依頼してきたとのこと。現広報担当が入社した時にはすでに始まっていたとのことで、いつからそうなっているのかはその場ではわからなかった。それくらい昔からの伝統になっている。

そんな関係者が恐縮するのが鹿島だと言う。

「鹿島さんには本当にお世話になりました」

昨年は山田新がプロ初ゴールを。22年は佐々木旭がプロ初ゴールを決めている。21年には宮城天がJ1での初ゴールを決めている。ちなみに20年は、ルヴァンカップでの初ゴールを旗手怜央が決めており毎年のようにイベントが発生。最初は恐縮しつつボールを受け取りに行っていた鹿島だが、最近ではお願いに上がると、すでにボールが用意されているのだと感謝していた。

試合中は選手たちがバチバチにやり合うJリーグだが、その選手たちはピッチ外ではフランクに接している。そうしたオンとオフの使い分けはチーム関係者にも広まっているようだ。

(取材・構成/江藤高志 写真/金田慎平)

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