タビナス・ジェファーソンに聞く、古巣との対戦/ACLE2024/25 MD5 vsブリーラム【コラム】
ブリーラムの一員として先発フル出場したタビナス・ジェファーソンに「ACLの舞台で対戦できるというのは、特別な思いがありました」と話す、古巣フロンターレとの試合について聞いた。
「(フロンターレ時代は)全然、試合に出てたわけじゃないですけど、やっぱり2年間居ましたし、プロにさせてもらったクラブだと思っているので」とフロンターレへの思いを口にしたタビナスは、このめぐり合わせが嬉しかったと話す。
「僕自身、ブリーラムに来て、ACLのチャンスがあるってなった時に川崎が出るってなって。当たればいいなって思ったのが、当たったので。とても嬉しかったです」
そのタビナスが舌を巻いたのが右サイドの2選手。
佐々木旭については「大卒からずっと出ている理由みたいなのがわかりました」と説明。そしてさらに驚かされたのが瀬川祐輔だったという。
「一番驚いたのは、瀬川さんでした。あれだけ守備されて、背後に走られたらもう、俺は全部付いて行かなきゃいけないし。剥がしたと思っても食らいついてくるから。それが一番自分にとっては大変でした」
その瀬川が関わった先制点の場面については、チームとしてわかっていたところに入られており、それでも崩されてしまったと残念そう。
「あそこはチームとして、あのポケットは来るだろうなっていうのはわかったんですけど、何度も何度も使われていたんで。それで、結局大外を使われてしまって。引き出して引き出して。それが原因かなと思います」
結果的に敗れてしまったが、試合後のミックスゾーンでは清々しい表情で受け答えしてくれた。
ちなみにタビナスの同期は現日本代表の田中碧。
「(今の活躍が)凄すぎて(笑)。俺が話していいのかは分からないくらいで。でもたまに連絡してます」
その二人のルーキーイヤーのこと。練習中に当時の米山篤志コーチからカミナリを落とされて練習から外されたということがあった。その後、二人で練習を志願して復帰させてもらったが、二人だからこそ志願できた側面もあるのだろうと思いつつ、そうであれば今の田中の活躍はタビナスの存在も支えになっているのだろうと想像した。タビナスはそんな態度は微塵も見せなかったが。
そんな取材中、水戸時代に共に戦った山口瑠伊が歩み寄り、再会を喜び合ってた。いい笑顔だった。
(取材・文・写真/江藤高志)