「川崎フットボールアディクト」

車屋紳太郎、後輩の偉業を喜ぶ「誇らしいですね。公立高校があそこまでやれるんだということを見せてくれましたし」【#オフログ】

車屋紳太郎に聞きたいことがあった。

プリーラム戦前日のスタジアムでの公式練習後。試合に向けて丁寧に受け答えしていた車屋の表情が緩んだ。車屋への質問は、母校大津高校のプレミアWEST2024の優勝についてだった。

「嬉しいですね」と一言口にした車屋は「なんか、もっとこう、話題になってもいいのかなと思いますけど(笑)」と苦笑い。そして「誇らしいですね。公立高校があそこまでやれるんだということを見せてくれましたし」と言葉を続けた。

そうなのだ。大津高校優勝の価値は彼らが公立高校だという点にある。

正式名称、高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグは高校年代の最高峰のリーグで、全国を東西に分割して2011年に開幕。コロナ禍のため中止になった2020年を除き12大会が開催され、これまでに東西で24回の優勝チームが出たが、公立高校の優勝はこれが初めて。

ちなみにプレミアWEST2024には、2位以下の神戸U-18、広島ユース、名古屋U-18といったJ下部のチームが5チーム。大津以外の部活チームは6校あるが大津以外はすべて私立だ。

また、川崎U-18が参戦するプレミアEAST2024はJ下部が6チーム。6校参加する高校チーム中、公立高校は市立船橋高校のみ。プレミアリーグで公立高校が戦うことの難しさを示していると言える。

同じく大津高校OBの河原創とも母校の偉業について話したという車屋は12月15日に埼玉スタジアムで行われるプレミアファイナルに向け「ファイナルでも歴史を塗り替えてほしいですね。十分すごいんですけどね。もう一つ上目指して頑張ってほしいですね」と後輩にエール。

そして「選手権もあるし、フロンターレのサポーターのみなさんも応援してあげてほしいですね」と言葉を添えた。

(取材・文・写真/江藤高志)

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