「川崎フットボールアディクト」

強さを示した2得点と、甘さが露呈した3失点/クラブユース選手権決勝 vsG大阪ユース【レポート】

◯長橋康弘監督

――準優勝で試合終わった率直な感想をお願いします。
「悔しいです。優勝させてあげたかったですね」

――2時間待ち、40分1本勝負になりましたが、どんな戦い方を考えて送り出しましたか?
「40分、1本しかないというところで、立ち上がりの入り方とかそういう問題ではなく、持てる力を全てキックオフと同時に出してほしいというところと、サブの選手はいつ入ってもいいように、準備しておいてほしいというところです」

――準優勝ですが、ここまで勝ち上がってきた要因は?
「選手たちは本当に苦しい群馬を勝ち抜いてきて、いろんなことがありました。そういう中ですごく選手たちが粘り強く戦ってくれた結果、ここまでこれたので。非常に選手たちは短期間ですごい成長しましたし、よくやってくれたと思います。あと一つ、勝たせて上げたかったです」

――とは言え、クラブにとってこれまで歴史を塗り替えましたが、この結果をどう振り返りますか?
「選手たちとは優勝を目指していたので。先輩たちが築き上げたその記録というのは、一つ上に行くことはできたんですけれども、目指していた優勝には手が届かなかったというところは、絶対にこの悔しい気持ちというのを忘れずに。やはり何か足りなかったから負けたのであって、そこをしっかりと、私を含めて選手たちも向き合って、この後のリーグ戦とJユースとにつなげていけたらというふうに思っています」

――プレミアEASTで優勝して悔しさを晴らすということだと思いますが、再開までどんなことをしていけるか
「まず選手たちはゆっくり休む期間も必要だと思うので。ただ、再開した際にはもう一回この悔しさというものを持ってきてもらって、何が足りなかったか。これをチームと個人と、そういったところでしっかりと改善していくところを明確にしながら、リーグ戦の再開に向けて準備していきたいと思います」

――ちょっと信じられない終わり方だったと思うんですけど、試合が終わった瞬間というのは一番最初にどういうことを思われましたか。
「本当に選手たちがかわいそうだなっていうことをすごく思ったんですけれども。ただね、相手も同じ条件でやっていますし。振り返ればやはりここの球際で負けてなかったら、とか、簡単にコーナーキックにしてなかったらとか。最後のファールのところも。引っ掛かった、引っかかっていないとかということではなくて、相手の球際の上手さだったり、そういったところも含めた中で、やっぱり改善していかなきゃならないと思うんですよね。そういったところで、難しい部分はあったんですけれども。まだまだ改善の余地はあるかなというふうに、終わってすぐに思いました」

――選手たちには
「本当に選手たちは頑張ってくれたと思います。メンバー、本当に難しい戦いで。キックオフの時間も遅れたり、第1戦目がなくなったり。連戦になってしまったり。そういった条件の中で選手たちは本当に臨機応変に対応しながら粘り強く戦ってくれます。その結果、こっちに戻ってくれたというところで、選手たちはその辺のところは本当に自信にしてもらいたいなと思っています。素晴らしい戦いだったと思いますね」

――サポーターに
「本当にありがとうございます。群馬の試合では平日にもかかわらずですね、サポーターの皆さん、本当に来てくれて。ほんとサポーターの皆さんのおかげで勝たせていただいたというようなところが正直なところです。今日もこれだけ来ていただいて、勝利という形で感謝の気持ちを伝えたかったんですけれども。ここからさらに成長して、内容と結果にこだわりながら、サポーターの皆さんの気持ちに応えていきたいと思います。引き続き、アカデミーの応援をよろしくお願いいたします」

◯土屋櫂大

――試合を終えて準優勝という結果でしたけど、率直な感想をお願いします。
「グループステージから、今日もそうですけど、本当にたくさんのサポーターだったり、アカデミーの子たちが会場に駆けつけてくれたにもかかわらず、こういう試合をしてしまって、本当に不甲斐ないといいますか。自分たちにも甘さが出た試合だったので。今は悔しい気持ちしかないです」

――2時間待って、40分1本の勝負というところが決まって、キャプテンとしてみんなにどう声かけましたか?
「群馬もそうでしたけど、やっぱりこういうイレギュラーな、カミナリもそうですし。なので試合が遅れるということは頭には入れていたので。試合前は、個人個人がベストなプレーができるように準備を、ロッカーではしていましたけど。まだそれでも何が足りなかったのかなと。そういう試合前の準備の部分でも、ガンバさんがやっぱ上だったかなと思います。何か足りなかったかなという気持ちです」

――この大会を通して個人として、チームとして成長できたと思うんですけど、振り返ってどうですか?
「グループステージだったり、準々決勝、準決勝で自分たちも、昨年まではそんなになかった逆転する力だったり、同点に追いつく力というのは、この大会を通して自分たちの自信にもなったんですけど。やっぱりこの決勝という舞台でそれが出せなかったですし、逆転したにもかかわらず、本当に最後に2失点してしまったというのは本当に、結果が出てしまっているので。まだまだ自分たちは甘かったですし、もっともっとこれから本当に本気で一人一人が本気で努力したり、技術もそうですし、体力もそうですし、全てにおいてもっともっと人1倍努力しないと、やっぱり優勝はできないと思いますし、この後プレミアがありますけど。このままじゃプレミアも優勝できないと思っているので。本当にここからの1ヶ月、死ぬ気で努力しないと最後、最終学年で笑って終わることもできないかなと思っているので。今はまず自分たちにベクトルを向けて練習していくだけだと思っています」

――個人としては怪我から戻ってきてというところもありますがどうですか?
「本当にここまで、予選、自分は出られなかったんですけど、チームが自分を全国大会まで導いてくれて、本当にそういう部分では本当に感謝でしかないですし。だからこそ、この全国大会で自分がキャプテンとしてもそうですし、チームを引っ張って優勝させなきゃいけないなという責任はあったんですけど。あと一歩のところで今日の決勝でチームメイトのみんなを、キャプテンとして優勝させることができなかったという責任を本当に感じているので。もっと自分が頑張らなきゃ、チームにも迷惑がかかりますし。まだこのクラブユースで自分たちの最終学年が終わったわけではないので。本当に今日の試合を忘れずに、この試合での悔しさを忘れずに、今後プレミアリーグをやっていくだけだなと思っています」

――サポーターにメッセージを
「群馬というイレギュラーな、試合が中止になったり延期したりということがあった中で、本当に多くのサポーターが駆けつけてくれましたし。あそこで鳥栖戦で奇跡を起こしたのも、準決勝、準々決勝を勝てたのも、本当にPKもそうですし、本当にあれだけ多くのサポーターがの声援があったからこそ、本当に自分たちが苦しい時だったり、ピンチの時に、自分たちの後押しをしてくださったので。本当に感謝でしかないですし、この今日の雰囲気を当たり前と思っちゃ絶対いけないですし。サポーターたちに、最後笑えるように、もっともっとこの1ヶ月努力して、最後プレミアリーグ優勝して、ファイナル優勝して、サポーターたちにこの悔しさを最後、みんなで笑顔で終わってられるように、頑張って行かないといけないかなと思います」

◯柴田翔太郎

――今日は準優勝の結果でしたが、試合が終わっての率直な感想をお願いします。
「優勝しようというところで今日ここに来て、群馬という厳しい環境の中で乗り越えてきて、本当に最後だったので。本当にただただ勝ちたかったという気持ちです」

――2時間待つという状況でしたけれども、その間ずっと気持ちの切り替えとか。
「自分たちは、乗り越えてここまで来たので。左右されることなく、変わった環境に向かって、それに気持ちを乗せていくだけだったので。最高の準備ができたと思っていますし、試合に向かってのモチベーションの維持というのは、チームとしていい状態だったと思ってます」

――40分1本勝負だと決まってからはどういう話をしました?
「本当にもう立ち上がりとか言ってる場合じゃないというか。すぐ試合が決まってしまうので。悔いを残すことなく自分たちは何も成し遂げてないですし。相手は昨年の王者ということで、当たって砕けろという形で向かっていきましたけれども。勝ちたかったというのが率直な思いです」

――1点目のゴールは?
「あまり覚えてないんですけど。負けていたので。ノリのロングスローだったと思うんですけど。自分の前に転がってきて、気持ちで押し込んだ感じだったんですけど、勝ちにつながるゴールにならなかったのが悔しいです」

――大会を通して成長できたと。これからもやっていかないといけないところ。個人としてどうですか?
「ここに来るまでは自分としても調子が良かったですし、自分としても結果というのが増えてきていたので。自信を持ってここに来ましたけど、最後こうやって負けてしまったら悔しい思いしか残らないですし。3年の最後の夏ってことで、みんなとやってきた分、最後ここで日本一になりたかったです」

――1ゴール、1アシストという結果を残せた決勝だったと思うんですけど、その結果自体に関してはどうですか?
「正直悔しいしか出てこないんですけど。結果を残せるサイドバックだと自信を持って言えるので。チームを勝たせる、そんな存在になりたかったですけど、3失点してしまったのが自分含め後ろの責任でもあると思うので。目をそらさずこの試合と向き合って、自分の成長とチームの成長につなげていきたいと思います」

――グループステージから本当に大変なことばかりだったと思うんですけど、この大会を通してとてもチームの一体感とか、チームのまとまりみたいなものが変化していった部分は?
「本当にこの試合を終わって一つ自信を持って言えるのは、本当にチームとして一つになったなというのは自信を持って言えますし、なかなかプレミアでも勝ちきれない試合が続いたりとかしていた中で、選手たちが特に3年生を含めて力強くなって行ったところに、自分としては本当に自信を持って、このチームいけると思っていたので。それに下級生の2年生、1年生が引っ張られて、2年生が試合を決めたり、そういうような試合で乗り越えてきていたので。チームとして力強くなったというのを、ひとつ自信を持って言えると思います」

――終わったばかりですけど、この結果をこれから自分の中ではどういう風に生かしていきたいと思っていますか。
「やっぱ悔しいしか残ってなくて。そういう言葉しか出てこなくて申し訳ないんですけど、本当に悔しいしか残ってなくて。ただ幸いにもプレミアがまだ残ってるので。しっかり再開まででしっかりリフレッシュして、もう一回チームとして一つになって、自信というのは少なからずみんな持っていたと思うので。最後プレミア、タイトルが残っているので。そこに突っ走っていきたいなと思っています」

――アシストもちょっと振り返ってもらってもいいですか。
「ウミ(加治佐海)とワンツーしたかなと思うんですけど、まあ自分の時は、誰が見ても前に出てくるものだと思ってもらえていると思いますし。そこでさっきも言いましたけど、チームを勝たせるサイドバックと自信を持って言えるので。得点というところだけしか狙ってなかったですし。中にいいストライカーがいるので、そこにアシストのところを合わせるだけなのかなと思うので、タケシ(香取武)に感謝したいなと思います」

――サポーターには?
「本当にサポーターの皆さんには感謝しかないですし、今日平日だと思うんですけど、こんなに多くの人に足を運んでもらって。仕事がある中、運んでもらって。自分たちの試合を後押ししてくれて。本当に感謝しかないです。試合が始まる前のチャントが歌い始まった時に、本当に鳥肌が立ちましたし、このサポーターの前で日本一になりたいと思って試合に入りましたけど、それが成し遂げられて素直に残念ですし、申し訳ないという気持ちでいっぱいですけど、プレミアが残っているので、そのプレミアの戦いを信じて欲しいと思いますし。絶対に優勝してファイナルで、次は日本一を取る気持ちでいるので。これからもついてきて欲しいなと思います」

(取材・文・写真/江藤高志)

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