「川崎フットボールアディクト」

竹内弘明GM、サポーターの前向きな応援に感謝【インタビュー】

「今日って週末でしたっけか?」

ある選手がクラブスタッフに問いかけるほどのサポーターが麻生に足を運んでいた。

フロンターレの練習が一般公開された5月22日は水曜日。特に振替休日だということもなかったが、そんな日でありながらも大勢のサポーターが麻生を訪れ、一部サポーターが横断幕を掲出し、選手たちの練習を見守った。

そんなサポーターの振る舞いについて竹内弘明GMが感謝した。

「今日もサポーターの人が来てくれて、ありがたいですね。こういう状況でもね、背中きちっと押してくれるというか」

そう話し始めた竹内GMは「こないだの鳥栖戦でもそういう風に記事に書いてくれたと選手も言ってましたが」と発言し鳥栖に敗れた試合後に、一部のブーイングをかき消すチャントでサポーターが選手たちを鼓舞したことに言及。「やっぱりね、僕たちの存在意義っていうのはそういうところ(サポーターに得点や勝利を喜んでもらうこと)にあると思うので、当然サッカーでね、見せられればいいですが、そのために頑張っているので」とここからの巻き返しを誓っていた。

また鳥栖戦を受け、強化の責任者として別のクラブであれば吊るし上げられていたのではないかとのことで「本来だったらね。もう僕は出てこいってぐらいのね。鳥栖戦についてはそういうのがあってもおかしくない」と発言。もちろんそうされない事に対し「そこに甘えているつもりはないんですけど、とてもありがたいですよね」と述べ「どうしても人間って苦しい時はどうしてもあるから。そういう時にああやってポジティブなメッセージを送ってくれるというのは、時には厳しい時もあるかもしれないですけど、一緒に戦っているということで感謝してます」と述べている。

なお、そうした川崎華族を中心としたサポーターのスタンスとして根付いている価値観。すなわち勝敗に対しブーイングをしないという応援のありかたについて「賛否はあると思いますけどね。我々はそういうサポーターだというふうには思っています」とのことで、改めて感謝していた。

ちなみに竹内GMの前任者の庄子春男現仙台GMはどれだけ負けが込んでも騒がないサポーターがあってこそ、フロンターレは攻撃サッカーを目指し続けられたと感謝していた。

Jクラブが新たなチームスタイルを構築する際にはどうしても難しい時期も出てくる。道を切り開かなければならないからだが、そうした苦しい時期にサポーターが大暴れしないことはチームのメリットになる。すなわち、監督や現場への評価が純粋に強化部本位で行えるからだ。騒いで、暴れ、居座るサポーターを納得させるために、前倒しで監督人事をする必要がなくなるのは大きなメリットだった。

そういうスタンスのクラブであることに現場の責任者として感謝しつつ、鬼木監督と共にこの難局を乗り越えたいと、竹内GMは前を向いていた。

(取材・文・写真/江藤高志)

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