粘り強い戦いでFC東京U-18に勝利。逆転優勝に望みをつなぐ/プレミアリーグ第20節 vsFC東京U-18【レポート】
◯長橋康弘監督
――本日の総括お願いします。
「中断期間を挟んで選手たちと、一緒に共有したことというか。可能性はまだ残っているというところと。あとは残り3試合、すべて勝つということで、あまり難しいことを考えずに、とにかく目の前のゲームに集中しようというところで準備してきました。選手たちは一生懸命戦ってくれたと思います」
――市船とのゲームがすごく難しいゲームで悔しい結果に終わって。そこから少し間が開いたと思うんですが、その期間の選手たちのモチベーションみたいな部分と、この試合に向けての意気込みみたいなものはどうでしょうか?
「まず市船戦が終わった後、かなり正直ですね、下向く選手が多かったです。ただ、可能性はあるっていうことと。シンプルに本当に、1試合1試合。私たち、何も考えずに、とにかく目の前のゲームに勝つことしかないということで、こう整理した中で、この3週間でも、個人とグループとチームと成長できるよねっていう話で準備してきました」
――今日は左サイドバックが関くんで、右サイドハーフが志村くんで、また、中盤前と違うメンバーで入ったと思うんですけどそのあたりは?
「はいそうですね。今シーズンを通してやっぱり今年の特徴というか、本当に試合に絡めてない選手も本当に一生懸命トレーニングしてくれて。本当に差がなくなってきています。そういったところで選手たちはトレーニングでいいパフォーマンスを出せれば試合に出れると、いうのをモチベーションの中でやってくれてますので。私たちもしっかりと見逃さないようにですね、トレーニング中に。とにかく良い選手を使おうというところでやってきています。そうした結果が今日は、関がレギュラーを掴んだと思いますし、志村も本当に日頃からトレーニング、一生懸命やってくれて、レギュラーも一回外れた中でも、本当にしっかり下を向かずにやってくれているんですよね。そうしたトレーニングの姿勢っていうのが、彼が勝ち取ったポジションなのかなというふうに思っています」
――U-17に2選手を代表を送り出してますけど、彼らがいないことの難しさと、それから彼らが、世界大会で活躍することでのチームに対するいい影響というか、そこら辺はどうでしょうか。
「土屋と柴田が本当に素晴らしい活躍をしていて。やっぱり選手たちはものすごくいい刺激をもらっています。選手たちも、絶対にこう返ってきた時にポジションを渡さないっていう気持ちでやってくれていますし。いい刺激をもらってトレーニングなんかでもしっかりやってくれていますので。選手たちが代わりに来たこのチャンスをものにしようと、目をギラギラしてやってくれてますので。いい影響が出ているのかなというふうに思ってます」
――今日はすごいサポーターの人の雰囲気を作ってくれましたが。
「本当に助かってます。濱崎がいない中で、キャプテンがいない中で、さらにはちょっと元木も今日は入れなかったんですけれども、そういった中で、今日誰がしゃべるのかなっていう心配を、見事にサポーターの皆さんが解消してくれました。ありがとうございます」
◯関徳晴(かん のりはる)
――今日、初スタメンだったと思いますが、どうでしたか?
「緊張はありました。試合前に先輩とか、ベンチ外の1年生がやってこいって言ってくれたので。自信を持ってプレーすることができました」
――持ち前の前への推進力とか、後半は出せたかなと思うけど、ちょっと前半はちょっと抑え気味だったのかなという風に見てたんですが。
「前半は結構相手が引いてたので。ボールを動かすことを意識ながらやっていたんですけど、後半はFC東京が負けてるっていうのもあって、ちょっと前がかりに来てたので、自分の推進力を生かして陣地挽回することで、チームを助けられたかなって思います」
――結構相手も右サイドバックの彼がガンガンにくるっていうのをある程度想定していたかなと思うんすけど、その辺の対応を含めていかがでしたか?
「いい選手だって分かっていたので。スピードもあるということで、ちょっと縦を警戒しながら対応することができました」
――前半かなりボールを持ててたと思うんですけども中央を刺せ無くて、どう打開していくのかなと思ったんですけど、その辺どう考えてました?
「困ったら11番の岡野一選手だったり、10番の尾川選手とか、25番の矢越選手にボールをつけていけば、自分の中ではなんとかなる感じがあるので。困ったらシンプルにボールを散らしてっていうところを意識しました」
――サイドバックでサイズがあってっていうのは、やっぱり武器になるし、希少性が高いかなと思っているんですけど、何かそこの辺という風に考えてやってますか?
「やっぱりまだまだな部分が多いので。ここからヘディングだったり、足下の部分だったり、向上させていけたらなと思います」
――身近でやってるメンバーが今代表に入っててっていうところで刺激にもなるんじゃないかなと思うんすけど、どうですか?
「すごい選手に囲まれているので。日々の練習からいい刺激をもらってプレーすることができています」
――後半の、縦への突破の時間帯を見ると35分ぐらいだったんですけど、疲れがあるのかなと思った時間帯での突破って凄いと思ったんですけども、そのへんはどうだったんですかね。
「疲れてからだと思うので。チームメイトも足が止まってる中で、自分がそういうところで、引っ張っていけたらと思います」
――それまでの時間帯は岡野一くんとタテ関係で作りながらっていうので。
「岡野一選手に言われた通りにプレーしてます」
――中学の時もすごいタテへの推進力がすごかったですが、いざ高校に入ってみて、それで普段の練習だったりとか、ちょっと年上のメンバーとやる中でも通用してる部分。これならやれるなって普段から思っていたりします?
「普段は全然突破できないです。いいディフェンダーばかりなので。結構、きつい時もあるんですけど、やっぱ、いざってなると普段揉まれてるので。そういう突破も、少しは磨かれてるなって感じることもあります」
――今日もサポーターが来てましたが。
「特に後半とかは、疲れてる時間もたくさん応援の声が聞こえて。もうひと踏ん張りができたので。本当にありがたいです」
――そういったサポーターの方にメッセージを。
「残り2節、優勝に向けてもう2勝必要になってくると思うので、是非足を運んで、応援してもらえたらと思います」
◯岡崎寅太郎
――クラセンで負けた相手ということで、気持ちとかも高めて臨んだのかなと思うんですけど、どうですか?
「おっしゃるとおりで。クラセンで絶対優勝しようって臨んだ大会だったんで。控えめに言って自分のミスで敗退してしまった部分も大きいので。そこは自分で取り返さなきゃいけないと思って、今日の試合に臨みました」
――得点シーンについて、素晴らしかったですが、振り返ってもらえますか。
「得点シーンは最近、練習でもやっているんですけど。1対1の部分でしっかり剥がしてから、ディフェンスもう1枚、来たんですけど、最初はディフェンスを抜くことも考えてドリブルしてたんですけど。キーパーと相手のディフェンスが一瞬重なった瞬間があったんで。ボール見えないだろうなと思って、ファーに。ちょっとボールの、シュートは軌道が緩くなっちゃったんですけど、多分見えない角度から来たので。入ったのかなって思います」
――ケガで離脱する時期があってチームメートの活躍する姿をいろいろな思いを持って見ていたんじゃないかなと思いますが、離脱した時期に、例えばこういう部分を自分で成長させようと思って、トレーニングしていた、みたいな部分があったら教えてもらいたいのと、それがあったら、今どういう形でそれが生きているかみたいなものを教えてもらってもいいですか。
「離脱している間にもちろん、今日途中から一緒に組んだ、ソウドだったり、前半一緒に入ったタイキだったりのプレーを見てて、自分に足りないものって何だろうって考えた時に、彼ら二人は運動量が自分より、7月とか8月の時点では全然多いなって思って。チームとして、やっぱFWのプレスパックだったり、守備の部分も貢献しなきゃいけないと考えた時に、そこが武器でないと、戦えないとなかなかメンバー争いに加わるのは難しいと、自分で考えて。最初、自分としてはFWは自分のタイプ的に前に残って勝負だと思ってたんで。なかなか改善するのは難しかったですけれど。自分でトレーニングの中で取り組んで、で今日もそういったところが最後の時間まで、攻撃の選手にも関わらず出してもらえたりしたところに繋がってきてるのかなって思います」
――単純に得点の上に今立っているということ自体に関してはどう思ってますか?
「そうですね。前節も立ってたんですけど、そん時はやっぱり負けてたんで。素直に喜べないというか、あんま嬉しくなかったんですけど。こういうチームの勝ちに繋がったゴールで、しかも苦しい時に取れて。それが得点ランキングの17点目になったっていうのは誇らしいです」
――あと2試合大事な試合があって、もう1試合、さらに戦いたいと思ってると思いますが、残りまず2試合どんな戦いをしていきたいと思ってます?
「今、勢いに乗ってるレイソルさんと、1つ上に居る尚志さんで、もう絶対にどちらも負けられない試合だということで、今日みたいな全員で戦って、球際で絶対負けなかったり、決めきるところだったり。そういうところは徹底して、またこの一週間積み上げて。自分たちは勝つことしかできないので。信じて、あと2試合戦いたいと思います」
――日々FWとして反省点とか目標だったり、そういったものは常々変わってくると思うんですけど、絶対ここだけは譲れないなっていうFWとしての心構えというか、試合に挑む時の気持ちみたいなことを教えてください。
「自分は多分、フロンターレにお世話になる時からゴールに向かっていく推進力だったり、決めきるところっていうのを自分の武器として買ってもらってると思うので。エリア内に入ったらまず、怖いことから、相手にとって怖いことから選択するっていうのは絶対やんなきゃいけないと思ってますし、チャンスが来たら、それはもう確実に決め切るっていうのを練習から自分の中でルールを決めてやって、試合もそれを出さないとダメだなって思って試合に出ます」
――今日はゴールを決めた時にサポーターの方に飛び込んでましたが、あれは決めてたりしたんですか?
「昌平戦の時に決めたらスタンド来てよっていう風に言ってもらえてて。けど、昌平戦は自分、ベンチスタートで。なかなか得点に絡むことができなかったので。こういう形で今日、トップチームの練習試合のあとだったと思うんですけど、本当にそのまま残ってくださって、見ていただいた方がいたんで。そういう人たちに少しでも喜びを味わってもらえたらなって行きました」
――サポーターにメッセージを。
「いつも温かい応援をありがとうございます。今節は前節の反省を生かして、2-0っていう難しい点差だったんですけど。しっかりディフェンス陣が体を張ったりしてくれたところも含めて、全員で戦えて、クリーンシートで勝つことができました。ここまで自分たちを色んな会場とかでサポートしてくださって、それが今日みたいな粘り強い試合につながってるって自分は感じているので。残り2試合も手厚い応援をお願いします」
◯岡野一恭平
――まずは勝利おめでとうございます。岡野一くんのゴールで先制して、どんな試合でしたか?
「入りのところで、まず守備からしっかり入るというところで、切り替えも早く、自分たちがボールを保持する時間が多かった中で、俺が決めたの、何分くらいですかね。20分くらいですかね。30分くらいですかね。なかなか入らない時間もあって。じれないようにっていうのは意識していたので。その中でエイジからいいクロスが来て。とりあえず1点取れたので。そこからは、前半はとにかく0で、追加点も欲しかったんですけど。前半はうまくできたかなと思います」
――基本的に握る時間が長いイメージがありましたけど、1点を守ろうというよりも、追加点みたいな感じでやっていましたけど、その辺はどういう考え方で進めてたんでしょうか?
「後半も監督からの指示があって、このまま守りに入るわけじゃなくて、2点目、3点目を決めようと。後半もなかなか点が入らない時間もあったし、自分自身も、決められなかったので。けど、トラが決めてくれて、さらに試合は楽になったかと思います」
――あれどういうミスだったんですかね。
「あれはもう、自分でも分からないです。トラからせっかくいいボールが来たんですが、歩幅が合わなくて、巻き込んじゃった感じですかね」
――トラくんから決めろよとか言われてたけど。
「もう、めちゃくちゃ言われましたけど、けど、本当にそのくらいのミスだったので」
――そういうふうに言ってるトラくんが決めるのは、さすがだなと思いましたけど。
「あのゴールは、一人目裏街道かなんかでかわして。たぶんその後、かわし切らずにシュートを打ってて。ファーに。お手本にしないと」
――しっかりと無失点で後も終わってくれて。勝ち切れたということで、あと2試合しかないですが、いい状況なのかなと思いますが。
「本当に後ろの選手たちは、声かけて頼もしい選手ばかりで。今日は、ノリが初めて1年生で先発だったんですけれど。本当に頼もしくて」
――実際に見ててどうでしたか?
「特徴は守備でもやられないですし、後半も一人でなんか独走して持っていったので。本当に期待しかないですし頼もしいです」
――U17とU18とかに代表で行ってて、苦しいだろうなと思う反面、ああいう活躍を見て、俺たちもって思う部分もあるのかなと思んですけど、どういう心境ですか?
「柴田と土屋は昨日活躍して、グループステージ突破決めてますし、ハマはわかんないですけど、それぞれ代表で活躍してる選手たちもいますし、逆に入れなかった選手も、悔しい思いになっている選手もいるので。そういう選手たちがまた新たに出てきて、活躍してるので。自分も負けないようにしたいです」
――いずれはまた、自分も代表にというのは?
「やっている以上、目指すものはありますけど、まずこのチームでしっかり結果を残して、チームの勝利に貢献することが先なので。そこをしっかり徹底してやっていきたいです」
――何かちょっと違う話なんですが、去年ここで腰を痛めたじゃないですか。そこで、点を取って、嬉しかったんですが。
「去年はあんまりいいイメージはないんですが、去年は本当に復帰して、途中から入って悔しい思いをしたので。それだからっていうわけじゃないですけど、今日は点を決められて。チームの勝利に貢献できたので。良かったです」
――何か節目節目で点を取ってるイメージがあるんですが。
「本当にたまたまなんですけど。毎試合ゴール狙って、いいところに入って行って。守備も守備陣がしっかり体を張ってくれて、自分も守備をしっかりやらないといけないっていう中でチャンスが転がってくると思うので。狙っています」
――サポーターが来てくれてますが。
「土曜日の午後4時。寒いのにたくさんの人が来てたので。本当に拍手だったりが力になりましたし、後半は特にこっち側に攻めてたので。よりサポーターの力を感じました」
――そういったサポーターの人たちに一言を
「本当に応援してくれて。あと2試合、もう自分たちは勝つしかないですし、勝って上の2チームにプレッシャーをかけるしかないので。引き続き応援よろしくお願いします」
(取材・文・写真/江藤高志)