「川崎フットボールアディクト」

重苦しい試合後の空気は高い目標の裏返し。勝てるチームへの模索は続く/J1 第9節 vs浦和【レポート】

J1 第9節
4月23日(日)(16:03KICKOFF/等々力/22,304人)
川崎 1 – 1 浦和

■優勝を見据えての反応

評価の難しい試合になってしまった。1−1で引き分けた試合後、取材に応じてくれた選手たちの表情は険しかった。たとえば家長昭博は、引き分けの結果について「ダメだと思います」と言葉少なに振り返っている。鬼木達監督は会見で「勝たなければいけないゲームで勝てなかった」と悔しさをにじませた。

その一方で、個人的な感想として、試合自体の満足感、納得感は高かった。脇坂泰斗が48分に決めてくれた待望の先制点はテクニカルで素晴らしかった。

その先制点を守りきれなかったことについては反省すべき点はあるが、試合終盤に受けた猛攻を耐えた選手たちの粘りは拍手に値するものだった。今季の浦和が残してきた結果を踏まえれば1−1は悪い結果ではないと考えていた。

ただ監督以下、選手たちは引き分けを良しとしなかった。それは、優勝を目指すチームであれば当然の反応だとも言える。この試合を終えての勝ち点はわずかに9点。首位神戸との勝ち点差10はまだ手が届きそうな数字だが、15位の順位には危機感を感じる必要がある。気がつけば、下位には3チームしか居ない。

過去の順位を基準に「いずれ、上向くであろう」との考えは現状認識を誤らせる。開幕戦の試合後の山根視来の「内容だけ良くてもしょうがないし、やっぱり結果に結びつく戦い方っていうのを、していかなきゃいけないと思っているので」との言葉がその存在感を大きくしつつあるようにも感じる。

山根視来「内容だけ良くてもしょうがないし、やっぱり結果に結びつく戦い方っていうのを、していかなきゃいけないと思っているので」/J1 第1節 vs横浜FM【試合後コメント】

■勝負のスタートリスト

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