「川崎フットボールアディクト」

食事は一人ひとりがオーダーメイド。トップチームの食を見守る影のキープレーヤー【#オフログ】【無料公開】

きっかけは、大関友翔。

カタールに移籍した谷口彰悟がそうだったように、ゆっくりと時間をかけて食事をするという。この件について質問すると、大関は単純に速く食べられないとのことでちょっとした雑談に。他愛もない会話の最中に毎食のご飯量の目安が示されていると教えてもらった。その量450g〜500g。合数に換算すると約1.5合前後になるという。食べるものだなぁと思っていたら、高井幸大、山田新、松長根悠仁といった選手たちはラーメンどんぶりで食べていると聞いて上には上がいるものだと感心した。

アスリートの基本はいい運動といい休息と、いい食事にある。どれもおろそかにできないが、川崎フロンターレを食の面からサポートしている方々がおられる。麻生のクラブハウスにて昼食を提供しているエームサービス株式会社さんだ。

沖縄の西原町で行われている二次合宿に、麻生での食事を実際に管理されている公認スポーツ栄養士の梶原一美さんと、シェフの坂井建太さんが訪れていたので話を聞かせていただいた。

大関は食べたものを写真に撮って、栄養士さんに送りアドバイスをもらっていると話していた。受け取った画像から日々の食事を確認し適切なアドバイスを送るのが梶原さんの仕事ということになる。

「合宿のホテルの食事はビュッフェ形式なので、好きなものを選べます。でも、プロ入り後、間もない若い選手は何を摂ったらいいのかまだ把握できていません。ですから弊社でそれをサポートしています」

必要な栄養素が不足しないように。また、体格に応じて必要な摂取エネルギー量は変わってくる。そうした知識がない若い選手の食事をサポートして、食の面で選手たちを支えているという。

サバ缶の麻婆豆腐

ちなみにビュッフェであればある程度好みに合わせて食事を選ぶことができるが、麻生では決められたメニューを提供することになる。その際に心がけているのが「素早く疲労回復できて食べやすいメニュー、そして美味しく楽しく食べてもらうこと」だと梶原さん。

牛すじカレー

楽しい食事を追求する過程で生まれたのが、田中碧の得意料理として広まったサバ缶の麻婆豆腐や、牛すじカレーといったメニューだそうだ。

坂井さんが提供する料理の中ではパスタも好評だが、栄養バランスを考えてソースには生クリームを使わないよう、牛乳で代用したりしているという。

ちなみに朝が弱い選手もいて、朝食が軽めになることも多いとのことで、毎食きっちり決められた量のご飯を食べるということではなくて1日のトータルで食べればいいということだった。

色々な分野のスペシャリストが陰に日向にトップチームを支えている。

■レシピ
フロンターレ、エームサービスさんのご厚意で、サバ麻婆豆腐のレシピを提供していただけましたので良かったら。

■「サバ麻婆豆腐」
材料(4人分)
・サバの水煮缶 1缶
・木綿豆腐 1丁
・長葱 1/2本
・おろし生姜 小さじ2
・麻婆豆腐の素 1パック
・ごま油 適量
・万能ねぎ 少々

■作り方
1 長ねぎはみじん切り、木綿豆腐は大きめのサイコロ状に切る。
2 鍋にごま油を入れ熱し、長ねぎを中火でさっと炒める。
3 おろし生姜とサバの身をほぐし、②に汁ごと入れる。
4 麻婆豆腐の素を入れ、よく混ぜ合わせる。
5 豆腐を加え、崩れないようにかき混ぜながら煮立てる。
5 お好みで万能ねぎをトッピング。

※タイトル画像は2月8日の昼食でサバ缶麻婆豆腐を食べる大関友翔
(写真提供/(C)KAWASAKI FRONTALE 取材協力/エームサービス株式会社 取材・文/江藤高志)

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