「川崎フットボールアディクト」

由井航太「トップの練習は強度が高いですし、早く慣れるというよりは、もう自分からガツガツ、勝てるぐらいに行かなきゃいけないのかなと」【コラム】

U-18から練習参加中の由井航太が口にするのは反省の言葉だった。

「まだ、練習に入れないというか。もっと積極的に行かなきゃいけないんですが反省してます」

練習に入れてない理由は緊張にあるという。

「緊張とかがあって、あまり自分を出せてないです」

ミニゲームではいいプレーが出せていたようにも見えていたが、由井自身はいいプレーではないと判断したようで、繰り返し「あまり良くないかなと思います」としていた。

U-18の選手にとって合宿参加はトップ昇格に向けた登竜門でもある。過去の先輩方の歴史がそれを物語っているだけに早くトップの練習に慣れなければならない。ただ、由井は慣れるという話以前の問題だと悔しげだった。
「トップの練習は強度が高いですし、早く慣れるというよりは、もう自分からガツガツ、勝てるぐらいに行かなきゃいけないのかなと」

慣れるという状態は、時間を掛けた先にあるもの。そうではなくて、自分が主体的にガツガツと、貪欲にプレーしなければ、という焦りが現れているようにも思える言葉だった。

焦らず、でも貪欲に、自分のいいプレーを発揮する。J1最高峰の選手たちの中にあって、若い選手には簡単なことではないのかもしれないが、まずはいつもの由井航太を見せてほしいと思う。そして「トップの選手とか監督、コーチに印象を残せればいいかと思います」という目標に近づいてほしい。

(取材・文・写真/江藤高志)

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