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松長根悠仁のファーストプレーがアシストになるなどで、3−1で勝利/2022Jリーグ アジアチャレンジ vsパトゥム【速報レポート】

■前半

前半立ち上がりは、パトゥムが前からのプレスで威嚇。高い位置でボールを奪おうと圧力を掛けてきた。フロンターレは、松井蓮之に多少ミスがでてしまっていたが、失点にまではつながらず。

母国への凱旋となったチャナティップは、局面局面でいいプレーを見せていたが、試合を通して存在感を示すまでには至らず。ただ、佐々木旭にスルーパスを通した16分の場面は可能性を感じさせるプレーだった。

フロンターレの選手で試合を作っていたのは、アンカーに入ったジョアン・シミッチで、パトゥムのルーズな守備と相まってフリーでパスを出せる場面が頻発。4分に佐々木旭に通したパスを皮切りに、17分の宮城天や、オフサイドにはなったが、33分に裏に走り込む瀬古樹に付けるパスなど、決定的なパスを通し続けた。

パトゥムは5バックで最終ラインに枚数を増やしていたが、スペースを守るようなイメージが強く、フロンターレの選手自体は浮く場面が多かった印象がある。

知念慶のキレの良さも目を見張るレベルで、特に20分のドリブルは見事だった。

パトゥムの2トップには手こずらされたが、収まったボールに対しても適切に対応できていた。

前半は0−0に終わったが、後半選手交代も含めて、どこまでゴールに迫れるのか。見守りたいところだ。

■後半

後半開始時にフロンターレは2枚替え。
シミッチから橘田健人、安藤駿介から丹野研太への交代を行っている。

一方のパトゥムもGKを含めた5枚替え。フィールドを4選手入れ替えたことで序盤はある程度フロンターレを押し込む展開に。54分のCKの場面など危ないシーンを作られた。

だからこそ、遠野大弥からのクロスを打点の高いヘディングで決めた知念慶の57分の先制点でフロンターレは勢いをつけたいところだった。実際に60分には宮城がサイドを突破。ボックス内に入り込んでいた佐々木にラストパスを通す決定機を作ったがこれは決まらず。

フロンターレは、62分に知念に代えて小林悠を。宮城に代えてマルシーニョを投入したが、この直後の63分に左サイドを突破され、最後はコンハードの個人技で失点。1−1とされるが、失点直後の65分に今度はマルシーニョの突破から最後は橘田がミドルレンジから流し込み、2−1と勝ち越した。

試合はその後、70分に山村和也がコンハードとの対応で一発レッドで退場。敵地で数的不利に陥るが、あまり気にならないのはリーグ戦で何度も経験した状況だということもあるのかもしれない。

鬼木達監督の2回目の交代采配は73分。チャナティップと瀬古樹に代えて、脇坂泰斗とU18の松長根悠仁を投入。この直後のプレーでフロンターレはピンチを招くが、相手シュートは松井蓮之がブロック。このこぼれ球を前線に蹴り込んだのが松長根で、交代直後のファーストプレーだった。これがマルシーニョのカウンターを呼び込み、GKとの1対1を外し、さらにアディサクが立ちはだかったゴールを破りフロンターレが3点目を奪った。

試合はその後、数的不利にも物怖じしない松長根の攻撃参加でパトゥムの左サイドを圧迫すると、さらに87分に投入された五十嵐太陽との連携でパトゥムを押し込む。

パトゥムは72分にコンハードと、コーエンの2枚を交代したことで前線で起点を作れなくなったのが誤算だった。

試合はそのまま3−1で終了。タイ遠征の初戦を勝利で終わらせている。

○チャナティップ
「今日はアジアチャレンジ・イン・タイに参加することができて嬉しく思っています。今日はチームのできもそうですし自分のできも、まだそこまで上手く行っていない。改善すべきところもたくさんあるので、今後も改善をしていいプレーを見せて行きたいと思います。
参加するからにはもちろん100%でという気持ち挑んだつもりです。ただ、こういう気温ですので。チームメイトも暑い暑いという言葉も出たりしています。ただ、暑い中、自分たちのパフォーマンスをできるだけ100%出そうという気持ちでやっているので。今日は、出し切ったと思います。
タイのファン、サポーター。日本のファン、サポーター。配信のテレビの前で見ているみなさま。本当に今日は応援ありがとうございます。フロンターレのプレー、フロンターレの選手、チームを好きになってくれるよう、思っています。今日はこういったタイでプレーすることができて、僕たちも楽しく思っていますし、幸せに思っています。応援ありがとうございます」

(取材・文/江藤高志)

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