小林悠の決勝点と、それを引き出した山村和也。苦境のフロンターレが見せた意地の勝ち点3/J1 第32節 vs清水【レポート】
J1 第32節
10月8日(土)(14:05KICKOFF/等々力/19,022人)
川崎 3 – 2 清水
■真骨頂
これぞ小林悠というゴール。
足を振ろうとして届かず。それならばと即座にプランBに変更。体ごとゴールに押し込んだ彼らしい得点でフロンターレが逆転する。後半78分。山村和也の同点ゴールからわずか2分後というタイミングだった。
「身体がうまく反応してくれたので」と話す小林は「あそこにいることに意味があると思う」とその極意を口に。ストライカーの矜持。いわゆるゴールへの嗅覚というものを見せつけられた逆転弾だった。
鬼木達監督は、76分の山村の同点ゴールを前に3枚替えを準備していた。CKが終わったタイミングでピッチに入っていたであろう選手は瀬古樹、小塚和季、そして永長鷹虎。鬼木監督の勝負師の勘がどう転がるのか。永長を筆頭に、戦況がどう変化するのかを見てみたかったが、山村の同点ゴールで一旦お預けに。
「あのタイミングで得点を取ったので、そこのところで少しまた、息を吹き返したかなと、いう感じがあったので少し待ちました」と話す鬼木監督は「(3点目まで)時間が掛かれば、同じような形で交代をしていたかなというふうには思います」と述べている。
ベンチが3枚を用意していることは小林は認識しており、「ヤマが決める前に交代させられそうだったんですかね。3人くらい準備してたので。マジかと思ってたんですが」とその場面を振り返る。交代選手に小林が含まれていたかはわからないが「なんとかオニさんに最後まで残してくれと、ずっと自分が願っていたというか。自分が決めるからと、思っていました」と念じていたのだという。
山村の同点ゴール後、3点目まである程度の時間が掛かっていれば、いずれ3枚替えは実施されていたことを考えると、小林は自らが決めた逆転弾で存在理由を示した形とも言えた。
ストライカーかくあるべしという一撃だった。
■影の功労者
(残り 2755文字/全文: 3555文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ